プロパブリカ

プロパブリカの概要

プロパブリカ（ProPublica）は、アメリカ合衆国に拠点を置く非営利かつ独立した報道機関です。主に公益に資する調査報道を行い、その成果を広く伝えることを目的としています。特に、彼らの報道は質が高く評価されており、2010年にはオンラインニュースとして初めてピューリッツァー賞の調査報道部門を受賞しました。プロパブリカのチームは、常勤の記者だけでなく、他のメディアとの連携を重視し、90を超える報道機関と協力しています。

設立の歴史

プロパブリカは、ハーバート・サンドラーとマリソン・サンドラーの発案によって設立されました。サンドラー夫妻は民主党に対して大口の献金者として知られ、毎年プロパブリカに多額の資金を提供しています。佐野スタイガーを編集主幹として迎え、組織の成長を支えたのです。設立当初、850件もの応募が集まり、プロパブリカには28人の記者と編集者が集まりました。ピューリッツァー賞を受賞した経験のある記者も多く参加しました。

組織の成長と影響力

プロパブリカは、設立以来急速に成長し、常勤のジャーナリストが34名に達しました。彼らはアメリカ国内での様々な問題を掘り下げて報道し、特に次のような調査で名が知られています。

• - 2008年、アメリカ最大の精神病院運営会社による問題を暴露
• - 2010年、ハリケーンカトリーナによって影響を受けた病院での対応を報じた
• - 2011年、ティーパーティー運動に対する国税庁の対応が過剰だと指摘
• - 2016年、警察が見逃した連続強姦事件を報じた

これらの報道は、プロパブリカが受賞した3回のピューリッツァー賞に繋がっています。

資金調達

プロパブリカは、サンドラー財団からの資金援助が特に有名ですが、その他にもナイト財団、マッカーサー基金、フォード財団など多くの財団から支援を受けています。特に、ナイト財団とは密接な関係があり、両組織の代表者が互いに役員を兼任しています。オープン・ソサエティ財団からの資金援助も受けており、これにより活動の幅を広げています。

給与と待遇

プロパブリカの幹部の給与も話題にされています。2008年、最高経営責任者であるポール・スタイガーの給与は57万ドルに達し、ストックオプションを含めるとその額はさらに増えました。2010年には、給料が16万ドル以上の職員が8人おり、各人の待遇は業界内でも注目されています。

報道内容の一例

プロパブリカの報道内容は多岐にわたりますが、2016年のある報道では、訪問看護師による患者のソーシャルメディアへの不正使用を阻止するための連邦保健省の取り組みを報じました。また、歴史的な事件に関する調査や、金融機関の不正行為の追及など、その内容は市民にとって重要な情報を提供しています。

受賞歴

プロパブリカは、設立以来多くの賞を受けていますが、特に2010年と2011年のピューリッツァー賞で連続受賞した点が評価されています。報道の質と影響力は確かであり、オンラインメディアの道を切り開いたといえるでしょう。

まとめ

プロパブリカは、その調査報道を通じて真実を追求し、公共の利益にかなう知識を広めています。彼らの活動はジャーナリズムの未来をも担う重要な役割を果たしており、多くの支持を集めています。

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