プロミス・キーパーズ

プロミス・キーパーズについての詳細

プロミス・キーパーズ（Promise Keepers）は、1990年にビル・マッカートニーの手によって設立された国際的なキリスト教運動団体です。この団体の主な目的は、婚前交渉や妊娠中絶、同性愛、ポルノ、フェミニズムなどに対する聖書的価値観の提唱と、男性の信仰復活を促進することです。特に、プロミス・キーパーズは男性のみで構成されており、日本にも支部を持つ活動です。

設立の背景と理念

プロミス・キーパーズの設立当初は、コロラド大学ボルダー校のフットボールコーチであったビル・マッカートニーが主導しました。彼は、男性が父親や夫として主導権を持ち、家族のために犠牲を払うべきだという保守的な価値観を強調しました。この団体の有名なキャッチフレーズ「世界を本当に変えたいのなら、男を変えろ」は、男性に対しての責任感を促すメッセージとして広く知られています。

参加者と活動の拡大

プロミス・キーパーズは、設立初年の1990年には約70名とわずかな人数でしたが、翌1991年には集会に4200名が集まり、1992年には22,000名、さらに1993年には5万人以上が参加しました。一時的に参加者が減少した時期もあったものの、1997年のワシントンでの集会には100万人以上が集まり、2003年までにのべ500万人を超える男性がこの活動に参加しています。特に、ワシントン集会には多様な人種の参加があり、白人が80パーセント、黒人が14パーセントと、アメリカの人口比を上回る結果となっています。

教義と「七つの約束」

プロミス・キーパーズは「七つの約束」というテキストを通じて、神の言葉を信じて隣人との関係を見直すような信仰を育てることを目指しています。これらの約束は、参加者がより良い男性となるための指針として重要視されています。

男性運動の根底

この運動は、19世紀中頃のイギリスで始まった筋肉的キリスト教思想に根ざしています。この思想は男性の信仰と責任感を重視し、近代においても多くの男性に影響を及ぼしました。プロミス・キーパーズに参加する男性たちは、男らしさとは何かを考えることに関心を持っています。指導者のトニー・エヴァンスは、男らしさに対する誤解が女性に霊的なリーダーシップを奪わせていると警告し、男性が責任感と男らしさを取り戻す必要性を訴えています。

批判と応答

一方で、男女平等を掲げるリベラルな女性団体によって、プロミス・キーパーズは父権的な考え方に基づく運動として批判されています。これらの団体は、妊娠中絶や同性愛を認めないプロミス・キーパーズを「第三の宗教右派運動」として非難しています。

結論

プロミス・キーパーズは、男性の信仰と責任感を強調する独自のキリスト教運動として発展してきました。教育や訓練を通じて、参加者が神の教えに従った行動をとることを促進しており、男女の関係や社会的な役割に関する信仰を見直すきっかけを提供しています。

もう一度検索