プロメテウス級

プロメテウス級宇宙艦

プロメテウス級（Prometheus class）は、アメリカのSFドラマ『スタートレック』シリーズに登場する架空の宇宙艦のクラスであり、惑星連邦宇宙艦隊の艦艇の一つです。この艦級は、特に深宇宙における交戦に特化した設計が特徴で、戦術的な性能とデザインに優れています。

概要

初めてその姿を見せたのは、『スタートレック:ヴォイジャー』のエピソード「プロメテウスの灯を求めて」であり、試作艦U.S.S.プロメテウス NX-59650が登場します。この艦は、ディファイアント級やソヴェリン級と並ぶ最新鋭艦として開発され、ボーグやドミニオンといった敵との戦闘能力が重視されました。プロメテウスの艦体は、鋭い三角形のデザインが際立っており、4基のワープナセルを備えた、格好良い佇まいを持っています。

U.S.S.プロメテウスは、U.S.S.ヴォイジャー NCC-74656が遙か60,000光年の彼方で宇宙艦隊と連絡を復活させる劇的な瞬間でも登場し、観る者に強い印象を残します。しかし、その後の登場は限られ、最終話や他のエピソードでわずかに姿を見せる程度に留まります。プロメテウス級のデザインは、実際にはU.S.S.ヴォイジャーの設計案を基にしたものであると考えられています。

性能

推進能力

プロメテウス級は、特にワープドライブの性能が優れており、最高速度であるワープ9.99は宇宙艦としては最速の部類に入ります。そのため、長時間にわたって高速度での航行が可能です。さらに、通常の航行時でも優れた操縦性を誇るため、複雑な戦闘状況においても優位に立つことができます。

火力・防御力

この艦は、火力や防御力も高度に整備されており、強力なタイプ12フェイザーや光子魚雷、量子魚雷を搭載しています。再生式シールドやアブレーティブ装甲といった最新技術を用いた防御システムにより、戦闘時の耐久性は非常に高いものになります。

多方向攻撃モード

プロメテウス級最大の特徴は、他の宇宙艦にはない多方向攻撃モードを備えている点です。この機能により、艦体を三つのセクションに分離し、それぞれが独立した宇宙艦として独自に行動できます。この特異な戦法は、ディープスペースでの戦闘の際に敵に対して高い効果を発揮します。再び合体する際もスムーズで、各セクションは独自にワープ能力を持っているため、分離した状態での迅速な移動が可能です。

緊急用医療ホログラムEMH-Mark2

U.S.S.プロメテウスには、艦内で広範囲に活動できる緊急用医療ホログラムEMH-Mark2が搭載されており、これにより緊急時にも迅速に医療を提供できます。この設計は、他の艦には見られない特別なもので、実験的な構造であるため、他艦への採用は未定です。

その他の情報

プロメテウス級は、他の作品においても多くの言及があります。たとえば、エンタープライズ NX-01の船長が見たプロシオン5の戦いのシーンでは、プロメテウス級に似た艦が登場しています。また、小説『Star Trek: Titan』では、ウィリアム・T・ライカー中佐が配属された艦は初めプロメテウス級とされていましたが、後にルナ級に変更されています。

プロメテウス級宇宙艦一覧

• - U.S.S.プロメテウス（NX-59650）: 初代艦でロミュラン人による占拠に遭遇した試作艦。
• - U.S.S.ギャレット: 『Star Trek Online』に登場し、ウィリアム・T・ライカーの艦とつながりがあります。

このようにプロメテウス級は、スタートレック宇宙の多様な艦級の中でも特に個性的な存在であり、その優れた性能やデザインは多くのファンに愛されています。

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