プロ野球オールスター大運動会

『プロ野球オールスター大運動会』は、日本プロ野球選手会が主催し、1980年から1992年まで開催されたプロ野球選手による運動会です。テレビ放送は1981年から1993年まで、毎年元旦のゴールデンタイムに、3時間スペシャル番組として放送されました。

この運動会は、プロ野球選手会の所属選手たちが、セ・リーグとパ・リーグの対抗戦、さらには12球団別の対抗戦で競い合う形式で行われました。競技内容は、陸上競技はもちろん、各種スポーツをアレンジしたユニークな競技、さらには趣向を凝らした仮装大会など、バラエティに富んでいました。選手たちは、普段の野球のユニフォーム姿とは異なる、リラックスした表情や、意外な運動能力を発揮する姿を見せ、視聴者を楽しませました。

開催時期は、毎年11月下旬から12月初旬の週末が中心でした。当初は横浜スタジアムを会場としていましたが、その後、明治神宮野球場、そして1989年からは東京ドームへと場所を移しました。特にリレーや100m走などの陸上競技では、屋鋪要選手をはじめとした俊足の選手や、若手選手が目覚ましい活躍を見せ、大きな注目を集めました。

しかし、1993年（放送は1994年）以降、選手会主催のイベントは、テレビ東京のスタジオでのクイズ番組へと移行しました。2003年（放送は2004年）からは、熱海市のホテルを会場にした非公開の『プロ野球夢のオールスタークイズ日本一』として開催され、2004年（放送は2005年）をもってその歴史に幕を閉じました。


『プロ野球オールスター大運動会』と同様の趣旨で、他のテレビ局でもプロ野球選手を対象としたスポーツイベントが放送されていました。

東海テレビ放送では、1982年（放送は1983年）から1996年（放送は1997年）まで、「プロ野球オールスター・新春リレーマラソン」と題した駅伝大会が開催されました。名城公園野球場周回コースを会場とし、選手たちが襷を繋いで競い合いました。その後、1997年（放送は1998年）からは、「プロ野球12球団対抗・新春ランニング王決定戦」と題した、スポーツアトラクションイベントへとリニューアルされ、2000年（放送は2001年）には「ドーム大決戦!!プロ野球12球団スーパーバトル」と名称を変え、2006年（放送は2007年）まで放送されました。

讀賣テレビ放送では、1985年（放送は1986年）に、大阪城国際文化スポーツホールを会場として、「プロ野球オールスターインドアー競技大会」が発足しました。この大会は運動会形式で、選手たちが様々な競技に挑戦しました。その後、1989年（放送は1990年）に「プロ野球オールスタースポーツフェスティバル」、2014年（放送は2015年）に「プロ野球No.1決定戦!バトルスタジアム」へと名称が変更され、2021年（放送は2022年）からは現在の「超プロ野球 ULTRA」という名称で、唯一現存するプロ野球選手会主催の運動会形式のイベントとして放送されています。


『プロ野球オールスター大運動会』は、プロ野球選手たちの普段見られない一面が垣間見える貴重な機会であり、お正月の風物詩として多くのファンに愛されていました。その後のクイズ番組や、他局の運動会イベントも、その流れを汲むものとして、プロ野球ファンにとって欠かせないコンテンツであり続けました。

関連情報として、『プロ野球夢のオールスタークイズ日本一』は、『プロ野球オールスター大運動会』の後継番組として位置づけられています。

もう一度検索