プー2 あくまのくまさんとじゃあくななかまたち

『プー2 あくまのくまさんとじゃあくななかまたち』：前作超えの血みどろの悪夢

2024年公開のイギリス映画『プー2 あくまのくまさんとじゃあくななかまたち』（原題：Winnie-the-Pooh: Blood and Honey 2）は、R15+指定のアトラクションホラー作品です。キャッチコピーは「さあ、みんなでしゅっぱつだ！」。パブリックドメインとなった児童小説を題材にした「ザ・ツイステッド・チャイルドフッド・ユニバース（プーニバース）」プロジェクトの第2弾であり、『プー あくまのくまさん』の続編にあたります。

前作からさらにパワーアップした本作では、2024年1月にパブリックドメイン入りしたティガーとオウルも邪悪な仲間として登場。クリストファー・ロビンが少年時代を過ごしたアッシュダウンの町は、前作をはるかに凌駕する血みどろの殺戮の舞台となります。さらに、映画『グッバイ・クリストファー・ロビン』にも登場するクリストファーの弟、ビリー・ムーンも重要な役割を果たし、呪われたプーの誕生の秘密に迫る物語が展開します。

前作でクリストファー・ロビン役を演じたニコライ・レオンに代わり、本作ではスコット・チェンバースがクリストファー・ロビンを演じます。そして、物語の重要な鍵を握る誘拐犯役には、サイモン・キャロウが抜擢されました。

恐るべき復讐劇

プーの残虐な襲撃から生き延びたクリストファー・ロビンは、故郷のアッシュダウンに戻り、心に深く刻まれたトラウマと闘いながら治療を受けています。しかし、町の人々はロビンを事件の犯人だと疑っており、彼を取り巻く状況は険悪です。ロビンが呪われたプーの謎を解き明かそうとする一方、森の奥深くで潜伏していたプーとその邪悪な仲間たちは、新たな犠牲者を求めてアッシュダウンへと襲いかかります。

キャスト

クリストファー・ロビン：スコット・チェンバース
プー：ライアン・オリバー
ティガー：ルイス・サンテール
オウル：マーカス・マッセイ
ピグレット：エディ・マッケンジー
誘拐犯：サイモン・キャロウ

公開と評価

北米では2024年3月26日から3日間限定で劇場公開され、日本では2024年8月9日から公開されました。

映画批評サイトRotten Tomatoesでは、前作の記録的な低評価とは対照的に、本作は100%という驚異的な批評家スコアを獲得しました。

監督であるウォーターフィールドは、ホラー映画情報サイト「cowai」のインタビューで、前作の2万ポンド（約370万円）から30万ポンド（約5,500万円）に増えた予算の大部分を特殊メイクに充てたと語っています。ティガーが倉庫で人を殺すシーンでは、二日間の撮影で10人を殺害するシーンを制作する必要があったとのこと。血しぶきや内臓描写など、過酷な撮影の様子が明かされています。

「人喰いツイッタラー」こと人間食べ食べカエル氏も、「予算が増えて、鮮血と臓物が飛び散る！死者数だけなら今年圧勝！」と絶賛するなど、ホラー界隈で高い評価を得ています。

圧倒的なスケールと衝撃的な描写

前作を大きく超える予算と、それを反映した凄惨な描写。増強された特殊効果と、より洗練された演出により、本作はシリーズ最高の出来映えとなりました。子供向け作品とはかけ離れた、衝撃的なホラー体験を味わえる作品です。

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