ヘイズ・ジョーンズ

ヘイズ・ウェンデル・ジョーンズ（Hayes Wendell Jones、1938年8月4日 - ）は、アメリカ合衆国の元陸上競技選手で、特に110mハードルでその名を馳せました。身長178cmとハードル選手としては比較的小柄でしたが、そのハンディキャップをものともせず、素晴らしいスタートダッシュ、卓越した走力、そして完璧なハードリング技術によって数々の栄冠を手にしました。

ジョーンズは1960年のローマオリンピックと1964年の東京オリンピックに110mハードルの選手として出場しました。ローマオリンピックでは銅メダルを獲得し、表彰台をアメリカ選手で独占するという快挙を成し遂げました。そして、東京オリンピックでは、同僚のブレイン・リンドグレンをわずか0.1秒差で破り、見事金メダルを獲得しました。

競技者としてのキャリアは、1958年にAAU（全米体育協会）選手権の120ydハードルで優勝したことから始まりました。この勝利を皮切りに、彼は同大会の120ydまたは110mハードルでさらに4度優勝を果たし、その実力を証明しました。1959年には、東ミシガン大学の代表としてNCAA（全米学生選手権）の120ydハードルと220ydハードルで優勝という偉業を達成。同年、パンアメリカンゲームズに出場し、110mハードルで優勝、自身初の国際大会でのタイトルを獲得しました。

ローマオリンピックでの活躍後、周囲はジョーンズの選手としてのピークは過ぎたと見ていました。しかし、彼はその予想を覆し、1964年の東京オリンピックで金メダルを獲得。この勝利は、彼の競技に対する情熱と才能、そして卓越した努力の結果と言えるでしょう。

さらに、1961年には4×100mリレーで39秒1の世界新記録を樹立。この記録は、彼のスピードとチームワークを象徴するものであり、陸上競技史にその名を刻むものとなりました。

ヘイズ・ジョーンズの主な実績は以下の通りです。

1958年 AAU選手権 120ydハードル 優勝
1959年 NCAA選手権 120ydハードル、220ydハードル 優勝
1959年 パンアメリカンゲームズ 110mハードル 優勝
1960年 ローマオリンピック 110mハードル 銅メダル
1964年 東京オリンピック 110mハードル 金メダル
1961年 4×100mリレー 世界新記録樹立（39秒1）

ヘイズ・ジョーンズは、その卓越した才能と努力で、陸上競技の歴史に名を残しました。彼の活躍は、多くの人々に勇気と希望を与え、現在もなお、その影響力は色褪せることはありません。

関連書籍として、ロベルト・L・ケルチェターニ著の『近代陸上競技の歴史 1860-1991 誕生から現代まで<男女別>』（ベースボール・マガジン社、1992年、174-175ページ、ISBN 4-583-02945-4）に、彼の活躍が記録されています。また、以下の外部リンクから、彼の情報をさらに詳しく知ることができます。

* ヘイズ・ジョーンズ - Olympedia（英語）

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