ヘドバとダビデ

ヘドバとダビデ：イスラエルの音楽デュオの軌跡

ヘドバとダビデ（HEDVA & DAVID）は、イスラエルで活躍した著名な音楽デュオです。1965年にプロデビューした彼らは、イスラエルの音楽シーンにおいて多大な影響を与えました。グループ名の「ヘドバ」は彼女の名前、ダビデは彼の名から取られたもので、二人はイスラエル軍の音楽隊で出会い、退役後にデュオとしての活動を開始しました。

最初のアルバム『二人のフォーク歌手（מעלה דודי פטימר）』には、グルジアのフォークソング「ゴーゴリ・ゴーゴリ」が収録され、これは彼らの名を広めるきっかけとなりました。この曲は、彼らの音楽スタイルと魅力を象徴する一曲です。

東京国際歌謡音楽祭での成功

1970年、彼らは第1回 東京国際歌謡音楽祭にイスラエル代表として出場し、ヘブライ語の曲「ANI HOLEM AL NAOMI（ヘブライ語: אני חולם על נעמי）」を歌いました。この楽曲が見事にグランプリを受賞し、ヘドバとダビデの名声は一気に高まりました。この成功は、二人が一週間東京に滞在している間に、日本語の歌詞を付けたレコーディングを行うきっかけとなり、その結果、1971年には「ナオミの夢」として日本で大ヒットを記録しました。

「ナオミ」という名前は旧約聖書にも登場し、広く知られている女性の名です。ヘブライ語では「幸せ」や「和み」を意味し、楽曲の魅力をさらに引き立てました。

主なメンバー

• - ヘドバ・アムラニ（Hedva Amrani）: 1944年生まれ。イスラエルの生まれで、祖父母はイエメンからの移民です。解散後はヨーロッパでソロキャリアを築き、後に医師と結婚しアメリカに移住しました。

• - ダビデ・タル（David Rosenthal）: 1942年にフランスで生まれました。彼はロシア人の父とポーランド人の母を持ち、1999年に心臓病で亡くなりました。

ディスコグラフィー

ヘドバとダビデは、数々のシングルやアルバムを発表しました。代表的なシングルには、以下の曲があります:

• - ナオミの夢（1971年）: 原曲はイスラエルのコーヒーのCMソングとして作られましたが、音楽祭での成功により広く知られるようになりました。
• - 幸せは夢でなく（1971年）: イスラエルの伝承歌として親しまれており、日本ではキャンペーンのイメージソングとして展開されました。
• - 朝もやのなか（1971年）: 国内外で人気を博した楽曲です。
• - 悲しみの橋を渡る時（1975年）: 深い歌詞が印象的な作品です。

また、彼らのアルバムには『ヘドバとダビデ・ファースト』（1971年）、『イスラエルのこころ』（1975年）などがあり、これらも高い評価を受けました。

まとめ

ヘドバとダビデの音楽は、イスラエルにおけるフォーク音楽の象徴であり、彼らの活動は多くの人々に影響を与え続けています。解散後もそれぞれの道で音楽活動を続けた彼らの功績は、イスラエル音楽界において決して色あせることはありません。彼らの名曲は今でも愛され、多くのファンによって歌い継がれています。

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