ヘレフォード種

ヘレフォード種:世界中で愛される肉用牛



ヘレフォード種は、イギリスのヘレフォードシャー原産の肉用牛です。その丈夫さと飼いやすさから世界中に広まり、様々な国で在来種の改良に利用されてきました。

特徴



外観: 濃褐色の毛色に、顔、首、背中、にかけて白い斑が入るのが特徴です。この白い斑は優性遺伝するため、他の品種との交配で容易に現れます。
体格: ショートホーン種などと比較して、四肢が長く、全体的に大柄です。雌の標準的な体高は132cm、体重は600kg程度、雄は体高150cm、体重1000kg程度まで成長します。
産肉能力: 1日あたりの増体量は約1000g、枝肉歩留まりは約65%です。
耐性: 耐暑性、耐病性に優れており、放牧に適しています。そのため、環境条件が厳しいアメリカ南部やオーストラリアの内陸部などで広く飼育されています。
肉質: 赤身が多く、脂肪が少ないのが特徴です。健康志向の高まりとともに、その肉質が注目されています。

日本におけるヘレフォード種



ヘレフォード種は、第二次世界大戦後まもなく、八ヶ岳のキープ協会清里農林センター高冷地実験農場にアメリカから導入されました。その後、1961年(昭和36年)には北海道青森県にもアメリカから導入され、最盛期には約2500頭まで増えたと報告されています。

まとめ



ヘレフォード種は、その優れた特性から世界中で広く飼育されている肉用牛です。日本の畜産にも貢献し、赤身肉の需要に応える品種として、今後も重要な役割を担っていくことが期待されます。

参考文献



日本家畜人工授精師協会発行、人工授精師用テキスト

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