ヘンリー・オブライエン (第8代トモンド伯爵)

第8代トモンド伯爵 ヘンリー・オブライエン

第8代トモンド伯爵ヘンリー・オブライエン（Henry O'Brien, 8th Earl of Thomond、1688年8月14日 - 1741年4月20日）は、イギリスの政治家、アイルランド貴族として知られています。

生涯

1688年8月14日、オブライエン卿ヘンリー・ホレイショ・オブライエンとヘンリエッタ・サマセットの息子として誕生しました。父方の祖父が亡くなった1691年には、わずか2歳でトモンド伯爵位を継承することになります。

母が再婚すると、母方の祖母やオーモンド公爵夫妻は、幼いトモンド伯爵を母と継父から引き離そうとしましたが、それは叶いませんでした。

1707年6月4日、第6代サマセット公爵チャールズ・シーモアの娘であるエリザベス・シーモアと結婚しました。

政治家として

1709年、サイレンセスター選挙区の補欠選挙で落選した後、1710年のイギリス総選挙では、継父の影響力を背景にアランデル選挙区から出馬し、当選を果たしました。議会ではホイッグ党の一員として活動し、「スペインなくして講和なし」の動議に賛成、リチャード・スティールの議会追放動議には反対票を投じました。

1714年10月19日には、グレートブリテン貴族であるヨークシャーにおけるタッドキャスターのタッドキャスター子爵に叙せられました。同年には、クレア県総督、カーロウ県総督にも任命され、アイルランド枢密院の枢密顧問官にも就任（1735年に再任）するなど、要職を歴任しました。グレートブリテン貴族院には、1715年3月21日に初登院し、1737年6月21日が最後の登院となりました。

1717年には、ケンブリッジ大学よりLL.D.（法学博士）の学位を授与されています。

1722年から1741年まではエセックス統監を務めました。

死去と爵位の継承

1741年4月20日、ヘンリー・オブライエンはダブリンで死去し、リムリック聖堂に埋葬されました。息子がいなかったため、タッドキャスター子爵の爵位は断絶しました。

トモンド伯爵位は、本来ならば第3代トモンド伯爵コナー・オブライエンまで遡っての分流である第6代クレア子爵チャールズ・オブライエンが継承するはずでしたが、その父方の祖父である第3代クレア子爵ダニエル・オブライエンが私権剥奪されていたため、トモンド伯爵位も同様に没収され、継承はかないませんでした。

1761年にチャールズ・オブライエンが、1774年にはその息子チャールズも死去したことで、トモンド伯爵位は私権剥奪の有無にかかわらず断絶しました。

遺産については、チャールズ・オブライエンに2万ポンドが残されたほかは、妻の妹の息子であるパーシー・ウィンダムが継承し、パーシーは1756年にトモンド伯爵（第2期）に叙せられました。

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