ベイビーズ

ベイビーズ（The Babys）

ベイビーズは、1970年代後半に活躍したイギリスのロック・バンドで、特に「愛の出発 (Isn't It Time)」や「ときめきの彼方へ (Every Time I Think of You)」という楽曲で知られています。これらの曲は、作曲家のジャック・コンラッドとレイ・ケネディによって手掛けられ、アメリカのBillboard Hot 100で高い評価を受け、キャッシュボックス・チャートでもランクインしました。また、1980年には「Back on My Feet Again」もアメリカのトップ40に名を連ねました。

バンドの起源とメンバー

設立者であるマイケル・コービーは、1973年にロンドンのスモールズカフェでエイドリアン・ミラーと出会ったことがバンド創設のきっかけとなったと語っています。1974年にオーディションを行い、様々な才能の持ち主が集まりました。その中から、ボーカリストでベーシストのジョン・ウェイトやドラマーのトニー・ブロックが選ばれ、バンドはその後、キーボード奏者のウォーリー・ストッカーやマット・アーヴィングなどメンバーが追加されていきました。

バンド名「The Babys」は、エイドリアン・ミラーのガールフレンドの提案から生まれた奇妙な綴りが定着しました。コービーは、この名前が批評家を困惑させる要因になると考え、ウェイトは冗談として名付けたと述べています。バンドは1976年にクリサリス・レコードと契約し、初のアルバム『The Babys』をリリースします。

音楽と影響

初アルバムは多くの評価を受け、特にシングル「恋のチャンス (If You've Got the Time)」が注目を集めました。バンドは成功を追求し、次いで出た2枚目のアルバム『ブロークン・ハート』では、「愛の出発」が全米トップ20入りを果たしました。この時期、バンドのサウンドは、周囲の文化や彼ら自身の経験に大きく影響を受けており、ロサンゼルスに移住してからの文化の衝撃が楽曲作りに反映されていました。

バンドのメンバーは、1978年から1981年までの解散までに数回の変遷を経ました。コービーはキー・メンバーとしての役割を果たしましたが、1978年にはキーボード奏者のジョナサン・ケインが加わり、リッキー・フィリップスがベーシストに転身しました。新たな構成で再出発した彼らは、1979年にはアリス・クーパーの前座としてツアーを行い、注目を集めました。

解散とその後

バンドは1981年の初頭に解散しましたが、理由にはメンバー間の意見対立や、アルバムが期待されたほどの成果を上げられなかったことが影響しています。ジョン・ウェイトはソロ活動を開始し、後に大ヒットを記録しました。一方、コービーはジャーニーに加わり、バンドに貢献しました。

再結成と最近の活動

2003年以降、コービーによるバンドの再結成が試みられましたが、オリジナルメンバーの多くは興味を示さず、成功しませんでした。しかし、2013年には新たなメンバーを迎え、再結成が実現。その後もアメリカでの公演を続けており、2014年のアルバム『アイル・ハヴ・サム・オブ・ザット!』のリリースに至りました。現在も活発に活動しており、オリジナルメンバーを含む新しいメンバー構成で定期的に公演を行っている状況です。

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