ベビーフェイス (プロレス)

プロレスにおけるベビーフェイスの役割

プロレス界において、ベビーフェイス（Babyface）はストーリー上の善玉として振舞うレスラーやそのチームを指します。日本ではよく「ベビー」と略されますが、英語圏では「フェイス」と呼ばれるのが一般的です。ベビーフェイスは、プロレス興行における観客の理解を助けるため、対義語のヒール（悪役）と共に「正義」と「悪」の対立を際立たせる重要な存在です。

ベビーフェイスの特徴

アメリカのプロレス業界で生まれたこの用語は、日本にも広まり、現在ではプロレスの重要な概念の一つとなっています。ベビーフェイスのレスラーは、一般的に観客に好かれるようなキャラクターであり、正義や勇気といったポジティブな価値観を体現しています。プロレス団体の看板レスラーはほとんどの場合、ベビーフェイスが務め、物語を進行するうえで重要な役割を担っています。

ベビーフェイスの主な目的は、観客との感情的なつながりを築くことです。これにより、彼らの試合やストーリー展開がよりドラマチックになり、観客の応援も強化されます。日本のプロレスでは、多くの名レスラーがこの役割を果たしており、藤波辰爾や武藤敬司、棚橋弘至などがその代表例です。

スーパーベビーフェイスの定義

あるレスラーがキャリアのほとんどをベビーフェイスとして過ごす場合、その選手は「スーパーベビーフェイス」と呼ばれます。これに該当する選手は、観客からの支持を受けやすく、強いヒーローイメージを持っています。例えば、日本プロレス界では、藤波辰爾や三沢光晴、獣神サンダー・ライガーなどがスーパーベビーフェイスとして知られています。さらに、海外でもリッキー・スティムボートやレイ・ミステリオ・ジュニアなどがこのカテゴリーに入ります。

フェイスターン: 悪役からの転向

ヒールのレスラーがベビーフェイスに転向するプロセスは「フェイスターン」と呼ばれ、日本では「ベビーターン」とも言われます。この転向は、ストーリー展開の新たな局面を創出する目的で行われることが多いです。ヒールとしてそれなりの人気を集めていた選手が、団体の新しい看板として売り出されるパターンも一般的です。

フェイスターンの主なメカニズムには、ベビーフェイスとの抗争を通じて友情が芽生えるケース、ヒールユニット内の仲間割れから団体を離脱するケース、また互いにヒール同士で抗争を繰り広げ、一方が徐々にベビーフェイス化するケースがあります。他国のヒールが本国または他の地域団体でベビーフェイスとして活動することも見受けられます。

まとめ

ベビーフェイスはプロレスにおける重要な要素であり、観客との感情的なつながりや正義の象徴として機能しています。ヒールとの対比を通じて展開されるドラマやストーリーが、プロレスの魅力を一層引き立てています。プロレスの未来においても、ベビーフェイスの役割は欠かせなく、彼らの存在が観客の支持を集める大きな要因となるでしょう。

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