ベラルーシ国防省

ベラルーシ国防省

ベラルーシ共和国国防省（ベラルーシ語: Міністэрства абароны Рэспублікі Беларусь、ロシア語: Министерство обороны Республики Беларусь）は、ベラルーシ共和国における防衛および軍事に関する国家政策を立案・実行する最高機関です。同省はベラルーシ共和国軍全体を統括下に置き、国の主権、独立、領土保全を守るための体制を構築・維持する責任を負っています。

国防省の組織構造は、軍事行政および実働部隊の指揮系統を効率的に連携させるように設計されています。その頂点には国防相が就き、省の最高責任者として国防政策の決定と実行を指揮します。国防相を補佐し、軍の実質的な運用を司る中枢として、国防第一次官が置かれており、この職はベラルーシ共和国軍参謀総長を兼任しています。参謀総長は、軍の戦略計画、作戦指揮、部隊の即応態勢維持など、軍事の中枢機能を統括します。

国防省の下には、ベラルーシ共和国軍の各主要部門が編成されています。軍全体の作戦計画、情報収集、部隊管理などの中核を担うベラルーシ共和国軍参謀本部があります。さらに、ベラルーシの陸上防衛を担当する地上軍司令部、そして空からの脅威に対処し、国の空域を守る空軍及び防空軍司令部が、それぞれの領域における部隊の指揮・訓練・管理を行います。

国防省の内部組織には、特定の専門分野を管轄する複数の部門があります。人事・部隊の練度向上を担当する人事・部隊訓練担当国防次官は、人事総局長を兼ね、軍人の採用、教育、配置、訓練プログラムの策定などを統括する人事総局を率いています。また、軍が使用する兵器や装備品の調達、維持、近代化を担当する兵器担当国防次官は、ベラルーシ共和国軍兵器部長を兼任し、ベラルーシ共和国軍兵器部を管理しています。これらの内部部局は、軍全体の運用を支える重要な役割を果たしています。

ベラルーシ国防省を率いてきた歴代の国防相は以下の通りです。

ピョートル・チャブス（1991年 - 1992年）
パベル・コズロフスキー（1992年4月22日 - 1994年7月）
アナトリー・コステンコ（1994年7月28日 - 1995年6月6日）
レアニード・マリツァウ（1995年10月15日 - 1996年11月1日）
アレクサンドル・チュマコフ（1996年11月1日 - 2001年9月24日）
レアニード・マリツァウ（2001年9月24日 - 2009年12月4日）
ユーリ・ザドビン（2009年12月4日 - 2014年12月27日）
アンドレイ・ラヴコフ（2014年12月27日 - 2020年1月20日）
* ヴィクトル・フレニン（2020年1月20日 - 現職）

ベラルーシの国家機構の中では、国防省はベラルーシ共和国閣僚評議会の一員として行政機能を担う一方で、国家の安全保障に関わる最高意思決定機関であるベラルーシ共和国国家安全保障会議とも密接に連携しています。

関連情報として、他国の類似機関については「国防省」や「世界各国の国防大臣一覧」を参照してください。また、国防省が統括する具体的な軍事組織の詳細については、「ベラルーシ共和国軍」、「ベラルーシ共和国軍参謀本部」、「ベラルーシ地上軍」、「ベラルーシ空軍及び防空軍」といった項目が参考になります。

ベラルーシ国防省に関するより詳細な公式情報は、公式サイト（ロシア語、ベラルーシ語、英語）で確認することができます。

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