ベルトスクロールアクションゲーム

ベルトスクロールアクションゲームとは

ベルトスクロールアクションゲームは、アクションゲームの一種で、横スクロールのフィールドをキャラクターが移動し、次々と現れる敵を倒しながら進むゲームです。別名として、「ベルトフロアアクション」や「ベルトアクションゲーム」、「ベルスク」とも呼ばれます。英語圏では「Beat 'em up」という名称で知られています。

概要

このジャンルのゲームは、横長のベルト状のフィールドを右方向に進んでいくことが基本です。疑似的な奥行きを表現するために、キャラクターが上下に移動できるようになっています。ゲームの黎明期には「格闘ゲーム」と類似したジャンルとみなされていましたが、『ファイナルファイト』の成功を機に、ベルトコンベアのようなゲーム展開から「ベルトフロア」と呼ばれるようになり、そこから「ベルトアクション」や「ベルトスクロールアクション」という名称が定着しました。ただし、「ベルト」の語源や由来については、様々な解釈が存在します。

歴史

1986年に登場した『熱血硬派くにおくん』が、ベルトスクロールアクションの基礎を築きました。サイドビューで奥行きのあるフィールドと、一人で多数の敵を相手にするというシステムが、後の作品に大きな影響を与えました。1989年には『ファイナルファイト』が登場し、その成功を受けて類似作品が多数制作され、1990年代には100以上のベルトスクロールアクションゲームがリリースされ、一大ジャンルとして確立しました。しかし、アーケードゲームの衰退や3Dゲームの進化とともに、ベルトスクロールアクションはドット絵の古いジャンルとして衰退していきました。

しかし、2010年代に入ると、PC性能の向上や開発ツールの普及により、開発コストが低下したことで、過去のベルトスクロールアクションゲームの開発者や影響を受けたインディーズの開発者を中心に、現代風にアレンジされた作品が次々と登場しています。

ゲームの仕様

ゲームは主に、敵を全滅させることで次のエリアに進むことができます。特定の敵を倒したり、ギミックを作動させるなど、様々な条件が設定されている場合もあります。ゲームの流れとしては、難易度が徐々に上がりながら、ステージをクリアしていくことになります。

攻撃方法は、格闘技や拾った武器が中心です。ファンタジーの世界観のゲームでは、剣と魔法の組み合わせなど、それぞれのゲームの世界観に合わせた攻撃方法が用いられます。攻撃ボタン連打によるコンボ攻撃が基本で、コンボの最後には敵が転倒します。敵に近づくと掴み状態になり、投げや近接攻撃に繋げることが可能です。

2Dのゲームでは、キャラクターは上下左右に移動できますが、左右にしか向くことができません。そのため、敵と自機のY座標を合わせることで攻撃を当てることができます。

3Dのゲームでは、3D空間を自由に移動できるため、ベルトスクロールのような概念は存在しません。

Beat 'em up

英語圏でベルトスクロールアクションゲームに相当するジャンルとして「Beat 'em up」という名称があります。このジャンルには、敵に触れるだけでダメージを受けるタイプのアクションゲームや、敵を全て倒す必要のない、多数の敵を相手にするアクションゲームも含まれます。詳細については英語のWikipediaのページを参照してください。

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