ベルナール・ブリエ

ベルナール・ブリエ

ベルナール・ブリエ（Bernard Blier、1916年1月11日 - 1989年3月29日）は、アルゼンチンのブエノスアイレスに生まれたフランスの俳優です。彼はずんぐりとした体型と禿頭が特徴で、性格俳優として知られており、多様な役柄をこなしてきました。ブリエは悪役や美食家、さらにはブルジョア層のキャラクターを演じ、シリアスからコメディまで幅広いジャンルの作品に出演しました。また、イタリア映画でも多くの作品に登場していることでも知られています。

略歴

ブリエはフランス人の両親のもと、アルゼンチンで生まれました。子供の頃から演技に興味を持ち、パリのコンセルヴァトワールで本格的に演技を学びました。舞台での短期間の経験を経て、1937年に公開された映画『Trois, six, neuf』で映画デビューを果たしました。第二次世界大戦中には従軍し、その後、独特な外見を活かして様々な主役を演じるようになりました。

特に目を引くのは、1986年に公開されたイタリア映画『女たちのテーブル』での演技です。この作品で彼はダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞の最優秀助演男優賞を受賞しています。また、1989年には第14回セザール賞において名誉賞を受賞しましたが、そのわずか27日後に癌で逝去しました。彼の死は映画界に大きな衝撃を与え、多くの人々に惜しまれました。

1998年には、ブリエの肖像が切手に使用され、彼の功績が後世に残る形となりました。

私生活

ブリエは生涯で2度結婚しましたが、子供は最初の妻であるジゼル・ブルネとの間に生まれた息子、ベルトラン・ブリエのみです。息子も映画監督として活動しており、父の遺産を受け継いでいます。

主な出演作品

ブリエが出演した作品は多岐に渡りますが、その中でも特に評価の高いものをいくつか挙げてみましょう。1947年の『犯罪河岸』や、1949年の『二百萬人還る』、さらには1958年の『レ・ミゼラブル』など、数多くの名作に出演しています。コメディ作品では、1966年の『パリ大混戦』や、1985年の『戦争の狂人』などがあり、その幅広い演技力が光ります。これらの作品は、彼のキャリアを彩る重要な要素となっています。

ベルナール・ブリエは、そのユニークなキャラクターと多様な役柄によって、フランス映画界に不朽の名声を築いた俳優です。彼の遺した作品は、今なお多くの人々に愛され続けています。

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