ベルリン地下鉄4号線

ベルリン地下鉄網を構成する路線の一つに、U4線があります。ドイツ語ではLinie U4と呼ばれ、首都ベルリンの公共交通システムを支えています。この路線は、旧西ベルリンの中心部と南部の間を結ぶ役割を担っています。

U4線は、ベルリンの地下鉄路線の中でも特に短いものの一つです。その営業距離は約2.86キロメートルに過ぎず、途中に設けられている駅の数も五つのみです。物理的な特徴としては、使用されている電車やトンネルの断面が比較的小さい「小型規格（Kleinprofil）」と呼ばれるカテゴリーに属しています。これは、1914年以前に開業したベルリン地下鉄の初期路線（U1, U2, U3など）に共通する特徴であり、U4線もその歴史的なネットワークの一部を形成しています。

この路線の建設には特徴的な背景があります。現在のベルリンの一部であるシェーネベルクは、U4線が建設された当時はまだ独立した自治体でした。U4線は、このシェーネベルク市によって計画され、建設が進められました。そして、1910年12月1日には、全区間が完成し営業運転が開始されました。これは、ベルリンの公共交通の歴史における重要な一歩であり、都市が拡大していく過程で郊外の独立自治体が独自の交通網を整備した例として知られています。

U4線の運賃体系については、全区間がベルリン市内の中心部にあたる運賃ゾーンAに含まれています。このため、比較的短い区間ながら、中心部と南部の特定エリアを結ぶアクセス手段として機能しています。運行頻度に関しては、平日の日中時間帯はおおよそ5分から10分間隔で列車が運行されています。一方、土曜日や日曜日などの週末や休日は、運行間隔がやや開き、10分から15分おきの運転が基本となります。他の多くの主要路線で見られるような、金曜から土曜、土曜から日曜にかけての週末終夜運行は、U4線では実施されていません。この点は、利用者が深夜に移動する際に留意すべき点です。

U4線は、その短い距離と限られた駅数ながら、シェーネベルクという特定の地域とベルリンの中心部を結ぶ役割を果たし、ベルリン地下鉄の初期の歴史を今に伝える路線として存在しています。その歴史的な経緯や小型規格という特徴から、ベルリン地下鉄の中でもユニークな存在と言えるでしょう。

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