ベースバンド

ベースバンド（基底帯域）詳解

伝送[[工学]]において、ベースバンド（基底帯域、英: baseband）とは、情報そのものを直接含む信号の周波数帯域を指します。現代の電気通信においては、搬送波を用いた無線方式が主流ですが、ベースバンドは、そのような無線方式における変調前後の信号、あるいは、媒体への記録における最初の変換と最終変換の段階における信号の帯域を意味します。

アナログ信号におけるベースバンド

アナログ電気通信や媒体への記録において、ベースバンドは、物理現象が最初に電気信号に変換された時点の信号帯域、または復調によって元の物理現象へ変換される直前の信号帯域を指します。物理現象が電気信号に変換された後、変調といった処理が行われることがありますが、変調前と復調後の信号の帯域がベースバンドとなります。

デジタル信号におけるベースバンド

デジタル電気通信や記録の場合、ベースバンドはアナログ信号がデジタル信号に変換された時点の信号帯域、または復調によって再びアナログ信号へ変換される直前のデジタル信号の帯域を指します。アナログ信号と同様に、変調処理が挟まる場合がありますが、変調前と復調後の信号帯域がベースバンドとなります。伝送路符号化といったデジタル信号処理技術もベースバンドに関連する重要な要素です。

ベースバンド信号と関連技術

変復調を行うシステムでは、アナログ・デジタルを問わず、変調前の信号と復調後の信号をベースバンド信号と呼びます。ベースバンド信号を処理する回路をベースバンド回路、またはベースバンド部（BB部）、ベースバンドモジュール（BBモジュール）、ベースバンドユニット（BBユニット）、ベースバンドIC（BBIC）などと呼びます。これらの機器は、無線通信システムにおけるRF（高周波）回路と対比して使われることも多く、設計・開発に携わる技術者をベースバンド担当と呼ぶこともあります。

ベースバンド伝送

古典的な電話システムのように、搬送波を用いずにベースバンド信号をそのまま伝送する方式をベースバンド伝送と言います。これは、比較的低い周波数の信号を直接伝送するため、シンプルでコスト効率が良いという利点があります。しかし、伝送距離が限られるという制約もあります。

まとめ

ベースバンドは、情報伝送における基礎となる重要な概念です。アナログ・デジタル両方の信号処理において中心的な役割を果たしており、関連技術の発展によって、高効率・高品質な通信システムの実現に大きく貢献しています。無線通信システムにおいては、RFとの関係性も理解しておくことが重要です。 ベースバンドの理解は、現代の電気通信技術を理解する上で不可欠です。

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