ペガサスの朝

「ペガサスの朝」は、シンガーソングライター五十嵐浩晃によって1980年11月1日に発表された、通算3枚目のシングル盤に収められた楽曲です。この曲は、当時の明治製菓（現在の株式会社明治）が展開していた「明治チョコレート」のテレビコマーシャルソングとして採用され、広く世間に知られるきっかけとなりました。

特に、TBS系列で放送されていた人気音楽番組『ザ・ベストテン』での取り上げられ方が、楽曲のヒットに大きく貢献しました。1981年1月22日、同番組の注目コーナーである「今週のスポットライト」で紹介されると、全国からのリクエストはがきが翌週から飛躍的に増加しました。この反響を受け、番組ランキングへの登場が現実味を帯びてきます。そして、1981年2月12日放送回で、ついに第7位に初登場し、念願の10位以内へのランクインを果たしました。

一度ランクインすると、その勢いは止まらず、その後も順位を上げていきました。2月19日、2月26日と順位を維持・上昇させ、3月12日放送回では最高順位となる第5位を獲得しました。この最高第5位には通算3週にわたってランクインし、番組内での存在感を示しました。最終的に、1981年4月2日放送回（この週も第7位）まで、実に8週連続で『ザ・ベストテン』のランキングに留まり続けました。

テレビ番組での露出に加え、楽曲そのものの魅力が相まって、「ペガサスの朝」は商業的にも大きな成功を収めます。レコードの累計売上は45万枚という数字を記録し、これは五十嵐浩晃にとってキャリア最大のヒット曲となりました。このヒットにより、「ペガサスの朝」は1981年の冬を代表する楽曲の一つとして、多くの人々の記憶に残ることになります。

この楽曲のヒットに関連する興味深いエピソードとして、NHKの音楽番組「レッツゴーヤング」への出演が内定していたものの、過去にNHKのオーディションに落選した経験があったことから、その出演が見送られたという出来事があります。ただし、この後、翌年には改めてNHKのオーディションに合格を果たしています。

このシングルには、「ペガサスの朝」の他に、カップリング曲（B面）として「冬子の朝」が収録されています。

A面：ペガサスの朝
作詞：ちあき哲也
作曲：五十嵐浩晃
編曲：鈴木茂
明治チョコレートCM曲
B面：冬子の朝
作詞：五十嵐浩晃・大杉実
作曲：五十嵐浩晃
* 編曲：鈴木茂

発表から時を経て、2010年4月21日には音楽ユニットCRaNEによってカバーされるなど、この楽曲は現在でも多くの人々に親しまれています。

関連事項として、タイアップ先である明治製菓（現在の株式会社明治）や、楽曲が発表・ヒットした1980年、1981年の音楽シーンが挙げられます。

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