ホグジラ

ホグジラ：伝説の巨大イノブタ

ホグジラ（Hogzilla）は、2004年にアメリカ合衆国ジョージア州で射殺された巨大なイノブタの通称です。その名前は、英語で豚を意味する「ホッグ（Hog）」と、日本の怪獣「ゴジラ（Godzilla）」を組み合わせたもので、その並外れた大きさを強調しています。また、メガホッグと呼ばれることもあります。

発見と騒動

2004年6月17日、ジョージア州南部のリバーオーク農園で、狩猟ガイドのクリス・グリフィン氏が、農園内での狩猟中に巨大な動物に遭遇し、猟銃で射殺しました。その正体は巨大なブタであり、後に「ホグジラ」と名付けられました。グリフィン氏は射殺後、農園主のケン・ホリオーク氏と共にホグジラを焼却処分し、埋葬しました。

グリフィン氏が公開したホグジラの写真は、吊るし上げられた巨大なブタの姿を捉えていましたが、その信じがたいほどの大きさに、合成写真ではないかという疑惑も浮上しました。グリフィン氏によると、ホグジラの体長は約3.7メートル、体重は約500キログラム、牙の長さは23センチメートルもあったとされています。ホリオーク氏は、数年前にも体重約320キログラムの個体を捕獲した経験や、小屋へ避難させられた経験があると語り、アラバマ州では体重約470キログラムの個体が射殺された事例も報告されています。一説には、世界中に推定100万頭のホグジラが存在するとも言われています。

真相解明

2004年11月20日、ナショナルジオグラフィックチャンネルで放送された番組『ホグジラ：巨大豚伝説の真実』で、ホグジラの死体を掘り返して詳細な調査が行われました。その結果、ホグジラの実際の体長は2.5メートル以下、牙の長さは10センチメートル以上であることが判明しました。さらに、DNA鑑定の結果、ハンプシャー種のブタ（おそらくメス）とイノシシ（おそらくオス）の混血であることが明らかになりました。番組では、ホグジラは豚舎から逃げ出したものが野生化し、先祖返りしたものであり、巨大化した原因は、近くにある養殖魚用の配合飼料を摂取していたためであると結論付けられました。

しかし、農園主のホリオーク氏は、この番組での調査結果に異議を唱えました。彼は、自身が測定した際には、ホグジラの重さは約400キログラム、体長は3.6メートルあり、番組で調査された死体は縮んでいたと主張しました（ただし、番組の調査結果は縮みを考慮した上でのものでした）。

この番組は、2005年8月8日に日本のテレビ番組「世界まる見え!テレビ特捜部」でも紹介され、大きな話題を呼びました。

ホグジラの物語は、未確認動物や巨大生物への人々の関心を刺激するだけでなく、野生動物と人間との関係、環境問題など、様々な視点から考察するきっかけを与えてくれるでしょう。

もう一度検索