ホテルシェレナ

ホテルシェレナの歴史と変遷

ホテルシェレナ（英称：Hotel Cherena）は、神戸市中央区元町にかつて存在した有名なホテルです。1986年にオープンし、当時は関西最大規模の結婚式場としても知られていました。このホテルは三越神戸支店跡地に位置しており、地上14階建ての本館には「スカイチャペル」と名付けられた特別な式場があり、多くのカップルに愛されました。

ホテルの開業と人気

1986年の開業当初から、ホテルシェレナは地元の有力な結婚式場として話題を集め、テレビCMも放送されるなど、注目を集めました。特に、スカイチャペルからの眺望は多くの新郎新婦の憧れであり、特別な結婚式を挙げる場としての地位を確立していました。

阪神淡路大震災と休業

しかし、1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災は、ホテルにとって大きな試練となりました。この地震により、本館が損傷し、やむを得ず休業を余儀なくされました。震災後、長い期間の修復と再開の試みが行われましたが、最終的には廃業に至ってしまいました。

跡地の変遷

ホテルシェレナの閉館後、2005年には本館、西館、東館の跡地が別々の業者に売却されることになりました。2006年には本館の解体工事が開始され、翌2007年には解体が完了しました。その後、東館についても解体は進められ、2008年に作業が終わりました。

西館は比較的損傷が少なかったため再開業の計画がありましたが、リーマン・ショックによる経済不況からその計画は断念されました。その後、2012年に改修され、賃貸マンション「グランドールプラザ神戸レジデンス」として利用されることになりました。

その後、別のホテル名として「DAIICHI GRAND HOTEL NISHI MOTOMACHI」が設置されたものの、実際にはホテルとしての営業は行われませんでした。

旧本館と旧東館の利用状況

一方、旧本館については、高さ100メートル、27階建ての老人ホームおよびマンションの建設計画があったものの、2008年に凍結され、その後はコインパーキングとして利用されました。しかし、2009年には北半分に公益財団法人木下記念事業団神戸学生会館が建設されました。

また、2011年には住友商事と近鉄不動産によって24階建ての高層マンション「ザ・レジデンス神戸元町通」が建設され、2014年に竣工しました。

旧東館は大阪のビル管理会社に売却されたものの、長い間未利用の状態でしたが、2013年に新たな計画が立ち上がり、27階建てマンション「ジ・アーバネックスタワー神戸元町通」が建設され、2016年に竣工しました。

最後の西館

最後に、旧西館については、2022年の初めに解体工事が開始され、跡地の利用が検討されています。地域のシンボルとも言えるこのホテルの歴史は、神戸の街の発展と変遷を見守り続けてきました。多くの思い出と共に、ホテルシェレナの存在は街の文化にも影響を及ぼしていると言えるでしょう。

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