ホンダ・ジェイド (自動車)

ジェイド（JADE）

ジェイド（JADE、傑徳）は、本田技研工業が手がけたミニバン（もしくはステーションワゴン）の一つで、主に中国と日本市場向けに製造されました。製造は2013年から2020年にかけて行われ、特に中国市場を意識して開発されたモデルです。ジェイドは、3代目および4代目のオデッセイとストリームを統合した新しい形の車種として位置づけられています。

概要

2012年に北京モーターショーで発表されたコンセプトモデル「Concept S」を基にした量産型車両で、グローバル市場をターゲットに開発されました。日本市場向けの販売は2015年から始まり、日本ではハイブリッド専用モデルとして展開されました。ここでは、主に「HYBRID」と「HYBRID X」の二つのグレードがあり、それぞれの燃費性能においても優れた数字が実現されています。

インテリアは、2列目シートに「Vスライド機構」という機能を備えたキャプテンシートを採用し、快適性と開放感を提供しています。3列目シートは、分割して床下に収納できるため、ラゲッジスペースを広げたい時に便利です。また、安全技術「Honda SENSING」が搭載されており、これには衝突軽減ブレーキや車線維持支援などが含まれ、運転の安全性を向上させています。

2015年5月にはガソリン車モデル「RS」が追加され、こちらは直噴ターボエンジンを採用し、優れたパフォーマンスを発揮します。エンジンの燃費性能も優れ、乗用車に求められるドライビング性能を高めています。サスペンションやブレーキ制御が強化されており、乗り心地と安定性の向上にも寄与しています。

2018年には、日本市場向けにマイナーモデルチェンジが行われ、2列シート5人仕様が新たに設定されました。この変更により、ユーザーの選択肢が広がりました。

沿革

1. 2012年4月: 北京モーターショーでコンセプトモデル「Concept S」を披露。
2. 2013年9月: 中国での販売を開始。
3. 2015年1月: 日本市場への導入発表。
4. 2015年2月: 日本での販売開始。
5. 2015年5月: ガソリン車「RS」を追加。
6. 2018年5月: マイナーモデルチェンジを実施。
7. 2020年6月: 中国市場での販売終了。
8. 2020年7月: 日本市場での販売終了のお知らせ。

販売状況

ジェイドの販売成績は厳しく、その主な要因として4WDモデルの欠如や独特なコンセプト、3列目シートの限られた快適さなどがあります。ユーザーからは低く見えるデザインでありながらミニバンとして機能していないとの意見も聞かれました。また、価格帯の設定が高めであることも影響したとされています。とはいえ、走行性能に関しては、高い評価を得ている面もあり、一定の評価を受けています。

車名の由来

「ジェイド」は、英語で翡翠（ひすい）を意味し、自然の美しさを表現した名前です。この車はホンダの技術とデザインが融合した製品であり、その名に恥じない車両として市場に登場しました。

全体として、ジェイドは個性的なデザインと機能性を併せ持つミニバンであり、ホンダの歴史の中でも特異な位置を占めるモデルです。

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