ホンダ・ZR-V

ZR-V（ゼットアール - ブイ）について

ZR-Vは、本田技研工業が製造・販売するクロスオーバーSUVです。この車種は、2022年4月4日に米国法人アメリカン・ホンダモーターが発表した3代目北米向けHR-Vを起源としています。北米向けHR-Vは、その後、グローバル市場にも展開されることが発表され、2022年5月には中国で「ZR-V」（中国名: 致在）として初公開されました。その後、日本でも2022年11月に正式に発表され、5代目CR-Vの後継モデルとして位置付けられました。日本での生産は埼玉製作所が担当しており、国内市場向けの特別な仕様が用意されています。

デザイン

ZR-Vのデザインは、ヘッドライトが横長で、全地域モデルに共通していますが、フロントグリルには違いが見られます。北米および中国仕様ではハニカム状のデザインが採用されていますが、日本仕様では「バーチカルフロントグリル」として縦線が強調されています。また、夜間走行時にはフルLEDのデイタイムランニングランプが標準装備されており、現代的かつ視認性の高いデザインとなっています。

メカニズム

日本市場向けのZR-Vは、ハイブリッドモデルとガソリンエンジンモデルの2タイプが用意されています。ハイブリッドモデルには、11代目シビックe:HEVにも搭載されている2.0L直噴エンジンLFC型が使用され、2モーター内蔵の電気式CVTと組み合わせた「スポーツe:HEV」が搭載されています。これにより、優れた燃費や静粛性、加速性能を実現しています。一方、ガソリンモデルは高出力を特徴とする1.5L直噴VTECターボエンジンL15C型を使用しています。両モデルには「リアルタイムAWD」が採用されており、路面の状況に応じて前後の駆動力が細かく制御されます。

安全性能

ZR-Vは、安全運転支援システム「Honda SENSING」を全グレードに標準装備しています。特に、約100度の広角撮影が可能なカメラや、高精度のソナーセンサーが搭載され、衝突被害軽減ブレーキなどの機能の向上に寄与しています。具体的には、CMBS（衝突被害軽減ブレーキ）、誤発進抑制機能、後方誤発進抑制機能、車両の接近を検知するレーダーが装備されており、事故のリスクを低減するための多くの機能が盛り込まれています。また、ドライバーの注意力を呼びかけるモニター機能も装備しており、運転中の安全性が一層高められています。

年表

• - 2022年4月4日: アメリカン・ホンダモーターがZR-Vの北米仕様車を発表。
• - 2022年5月5日: 広汽ホンダが公式SNSで新型ZR-Vを初公開。
• - 2022年11月17日: 日本仕様が公式発表され、発売日が2023年4月21日との発表。
• - 2023年10月12日: 日本仕様の特別仕様車「BLACK STYLE」の予約を開始。
• - 2024年6月3日: 原材料価格の高騰を受けて、日本仕様車の価格改定を発表。

ZR-Vは現代的なデザインと高性能、安全性を兼ね備えたSUVで、特に都市部や郊外での利用に適したモデルに仕上がっています。今後の展開にも注目が集まります。

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