ボイラー及び圧力容器安全規則

ボイラー及び圧力容器安全規則について

ボイラー及び圧力容器安全規則（昭和47年労働省令第33号）は、労働安全衛生法に基づき、ボイラー及び圧力容器の安全に関する基準を定めた厚生労働省令です。この規則は、ボイラーや圧力容器の製造から設置、管理、性能検査、さらには変更や廃止に至るまで、幅広い範囲をカバーしています。また、これらの機器を取り扱う上で必要となる資格や技能講習についても規定しており、労働者の安全確保を目的としています。

規則の構成

この規則は、以下の章で構成されています。

第1章 総則：規則の目的や適用範囲など、基本的な事項を定めています。
第2章 ボイラー：ボイラーの製造、設置、ボイラー室の要件、管理、性能検査、変更・休止・廃止に関する規定があります。
第1節 製造（第3条―第9条）
第2節 設置（第10条―第17条）
第3節 ボイラー室（第18条―第22条）
第4節 管理（第23条―第36条）
第5節 性能検査（第37条―第40条）
第6節 変更、休止及び廃止（第41条―第48条）
第3章 第一種圧力容器：第一種圧力容器の製造、設置、管理、性能検査、変更・休止・廃止に関する規定があります。
第1節 製造（第49条―第55条）
第2節 設置（第56条―第61条）
第3節 管理（第62条―第71条）
第4節 性能検査（第72条―第75条）
第5節 変更、休止及び廃止（第76条―第83条）
第4章 第二種圧力容器：第二種圧力容器に関する規定があります（第84条―第90条）。
第5章 小型ボイラー及び小型圧力容器：小型ボイラーと小型圧力容器に関する規定があります（第90条の2―第96条）。
第6章 免許：ボイラー技士、ボイラー溶接士、ボイラー整備士、特定第一種圧力容器取扱作業主任者など、各種免許に関する規定があります。
第1節 特級ボイラー技士免許、一級ボイラー技士免許及び二級ボイラー技士免許（第97条―第103条）
第2節 特別ボイラー溶接士免許及び普通ボイラー溶接士免許（第104条―第112条）
第3節 ボイラー整備士免許（第113条―第118条）
第4節 特定第一種圧力容器取扱作業主任者免許（第119条）
第7章 ボイラー取扱技能講習、化学設備関係第一種圧力容器取扱作業主任者技能講習及び普通第一種圧力容器取扱作業主任者技能講習：各種技能講習に関する規定があります（第120条―第124条）。
第8章 雑則：その他の事項について定めています（第125条）。
附則：規則の施行期日や経過措置などについて規定しています。

主な内容

この規則では、ボイラーや圧力容器の構造、材料、設置場所、管理方法、点検項目などが詳細に定められています。特に、以下のような点が重要です。

製造基準：ボイラーや圧力容器の製造においては、安全性を確保するための厳格な基準が設けられています。材料の選定から溶接方法、強度試験に至るまで、詳細な規定に従う必要があります。
設置基準：ボイラーや圧力容器の設置場所や設置方法についても、火災や爆発などの事故を防ぐために具体的な基準が設けられています。
管理基準：日常的な点検や定期的な検査、保守管理の方法などが定められており、これらの基準を遵守することで、機器の安全な使用が確保されます。
性能検査：定期的に性能検査を実施することが義務付けられており、これにより機器の安全性が確認されます。
* 免許制度：ボイラーや圧力容器の取り扱いには、専門的な知識や技能が必要となるため、ボイラー技士やボイラー溶接士などの免許制度が設けられています。これらの免許を取得することで、安全な作業を行うための知識や技能を習得することができます。

規則の目的

ボイラー及び圧力容器安全規則は、ボイラーや圧力容器による労働災害を防止し、労働者の安全と健康を確保することを目的としています。この規則を遵守することで、安全な作業環境を維持し、事故を未然に防ぐことができます。

この規則は、事業者がボイラーや圧力容器を使用する上で遵守すべき事項を定めたものであり、労働者の安全確保のために非常に重要な役割を果たしています。

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