ボツワナの政党

ボツワナの政党：歴史、現状、そして政権交代

ボツワナの政党システムは、独立以来、ボツワナ民主党（BDP）が長きにわたり政権を担ってきました。しかし、その政党制は、他国のような一党独裁ではなく、民主的な選挙が行われる一党優位政党制として特徴づけられます。

長期政権と一党優位政党制

BDPは、国会で圧倒的な議席数を保持し、他の政党が政権を奪取することは難しい状況が続いていました。しかし、2010年代に入り、状況は徐々に変化していきます。

野党連合の結成と勢力拡大

2012年11月、野党であったボツワナ人民党（BPP）とボツワナ民主運動（BMD）が野党連合「民主的変化のためのアンブレラ（UDC）」を結成します。さらに、ボツワナ国民戦線（BNF）もこれに合流し、主要野党が結束してBDPに対抗する姿勢を鮮明にしました。この動きが、ボツワナの政治に新たな風を吹き込みます。

2018年10月にはBMDがUDCから追放されるという出来事もありましたが、翌2019年10月の総選挙ではUDCが15議席を獲得し、BDPの支持率低下も相まって、徐々にBDPを追い詰める状況となりました。特に、2023年現在においては、国民議会の補欠選挙で連勝を重ねるなど、その勢いは顕著でした。

歴史的政権交代の実現

そして、2024年の総選挙において、ついに歴史が動きます。UDCを中心とした野党連合がBDPを破り、政権交代が実現したのです。これは、ボツワナの政治史における大きな転換点であり、今後の政党政治に大きな影響を与えるでしょう。

現在活動中の政党

ボツワナ民主党（BDP）
民主的変化のためのアンブレラ（UDC、政党連合）
ボツワナ国民戦線（BNF）
ボツワナ人民党（BPP）
進歩同盟
ボツワナ愛国戦線
ボツワナ会議党
国際社会主義機構
ボツワナ民主運動
ボツワナ共和党

かつて存在した政党

ボツワナ同盟運動
ボツワナ自由党
ボツワナ独立党
独立自由党
マルクス、エンゲルス、レーニン、スターリン運動
ボツワナ同盟運動
* 新民主戦線

ボツワナの政党政治は、BDPの長期政権という安定した時代を経て、野党連合の台頭、そして政権交代という新たな段階に入りました。今後のボツワナ政治の動向に注目が集まります。

もう一度検索