ボブ・フィーリック

ロバート・ジョセフ・フィーリック（Robert Joseph Feerick, 1920年1月2日 - 1976年6月8日）は、アメリカ合衆国出身の元プロバスケットボール選手、そして指導者としても名を残しました。身長190cm、体重86kgと恵まれた体格を持ち、フォワードとガードのポジションをこなしました。

サンタクララ大学を卒業後、NBLで1年間プレーしたフィーリックは、1946年に創設されたBAAのワシントン・キャピトルズに入団。そこでエースとしての才能を開花させます。1年目にはリーグ2位となる平均16.8得点を記録し、オールBAA1stチームに選出されるという快挙を達成しました。その後も3年連続でオールBAAチームに選ばれたほか、フィールドゴール成功率1位、フリースロー成功率1位を2度獲得するなど、リーグを代表する選手としてその名を轟かせました。

当時、キャピトルズは後に殿堂入りを果たす名指導者、レッド・アワーバックがヘッドコーチを務めていました。アワーバックの指導の下、チームは1年目にリーグ首位の勝率を記録。3年目の1948-49シーズンにはファイナルに進出するも、ミネアポリス・レイカーズに2勝4敗で敗れ、惜しくも優勝を逃しました。1949年にアワーバックがチームを離れると、フィーリックは選手兼任でヘッドコーチに就任し、1シーズン指揮を執り、32勝36敗の成績を残しました。シーズン終了後、フィーリックは選手としての現役を引退し、ヘッドコーチ職も退きました。BAA及びNBAでの通算成績は、221試合出場で2,936得点、440アシスト（平均13.3得点、2.0アシスト）でした。

NBAを離れた後、フィーリックは母校であるサンタクララ大学にヘッドコーチとして招聘され、1950年から1962年までチームを率いました。彼の指導の下、チームはNCAAトーナメントに4度出場し、1952年にはファイナル4に進出。カレッジでのコーチ戦績は、12シーズンで186勝120敗（勝率.608）でした。

1962年には、故郷に本拠を置くサンフランシスコ・ウォリアーズのヘッドコーチに就任。ウィルト・チェンバレンらを指導しました。しかし、フィーリックがチームを率いた1962-63シーズンは31勝49敗に終わり、プレーオフ進出はなりませんでした。シーズン終了後、フィーリックはヘッドコーチを退任。キャピトルズ時代と合わせたNBAでのコーチ戦績は、2シーズンで63勝85敗（勝率.426）でした。その後は1974年までウォリアーズのゼネラルマネージャーを務め、この期間にチームは2度ファイナルに進出しましたが、いずれも敗退しています。

フィーリックは1976年、サンフランシスコにて56歳でその生涯を閉じました。

主な業績

オールBAA1stチーム選出：1回
フィールドゴール成功率1位：1回
フリースロー成功率1位：2回

コーチ戦績

NCAAトーナメント進出：4回（サンタクララ大学）
* ファイナル4進出：1回（サンタクララ大学、1952年）

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