ボベスパ指数

ボベスパ指数（IBOVESPA）

ボベスパ指数（ポルトガル語: IBOVESPA）は、南米最大の経済国であるブラジルの主要株価指数です。ブラジルの金融市場を代表するサンパウロ証券取引所（BM&F Bovespa）によって算出・公表されており、同国の株式市場全体の動向を示すベンチマークとして国内外の投資家から広く注目されています。

特徴

この指数の最大の特徴は、サンパウロ証券取引所に上場している全ての銘柄から選ばれるわけではない点です。特に取引が活発で、市場における重要度が高いと考えられる流動性の高い上位銘柄群を選定して構成されています。採用される銘柄は定期的に見直しが行われ、市場の変化に合わせて調整されます。

また、ボベスパ指数は「トータルリターン指数」として設計されています。これは、単に株価の変動だけでなく、配当金などのインカムゲインも指数値の計算に含める方式です。これにより、投資家が実際に得られるであろう総合的な投資成果をより正確に反映する指標となっています。採用銘柄数は時期によって変動しますが、近年はおよそ70から80程度の水準で推移しています。

算出基準と歴史的経緯

ボベスパ指数の算出は、1968年1月2日を基準日として開始されました。この日の指数値は基準値である100ポイントと設定されています。算出開始以来、株式分割や権利落ちなどの資本異動があった際に、指数の連続性を保つための除数調整（スプリット調整とも呼ばれます）が複数回実施されてきました。特に、ブラジル経済の歴史的な変動期において、大規模な調整が行われています。これまでに実施された主な除数調整の履歴は以下の通りです。

1983年10月3日 （除数 ÷100）
1985年12月2日 （除数 ÷10）
1988年8月29日 （除数 ÷10）
1989年4月14日 （除数 ÷10）
1990年1月12日 （除数 ÷10）
1991年5月28日 （除数 ÷10）
1992年1月21日 （除数 ÷10）
1993年1月26日 （除数 ÷10）
1993年8月27日 （除数 ÷10）
1994年2月10日 （除数 ÷10）
1997年3月3日 （除数 ÷10）

これらの調整履歴からも、ブラジルの経済情勢が指数の値に大きく影響を与えてきたことが伺えます。

近年の動向と参照情報

ボベスパ指数はブラジルの政治・経済情勢、国際的な商品価格の動向などに強く影響を受けながら推移しています。近年の歴史的な高値としては、2024年8月28日に終値で137,344.00ポイント、日中の最高値で137,469.00ポイントを記録しました。

指数の正確な構成銘柄や最新の算出方法は、サンパウロ証券取引所（BM&F Bovespa）の公式サイトにて公表されています。また、日々の指数値の速報や関連ニュースは、国内外の主要な金融情報サービスやニュースサイトを通じて確認することができます。

ブラジルの株式市場に投資する際や、ブラジル経済の健全性を測る上で、ボベスパ指数は不可欠な指標の一つと言えるでしょう。その構成や算出方法を理解することは、ブラジル市場を分析する上で重要な第一歩となります。

関連リンク

BM&F Bovespaによる公式サイト（英語、ポルトガル語、スペイン語）
Yahoo!によるボベスパ指数速報サイト（英語）
ブルームバーグ ボベスパ指数速報サイト（英語）

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