ボヤン・ボグダノビッチ

ボヤン・ボグダノビッチ：クロアチアが生んだシューティングスター

ボヤン・ボグダノビッチ（Bojan Bogdanović）は、1989年4月18日生まれのクロアチア人プロバスケットボール選手です。ポジションは主にスモールフォワード、またはパワーフォワードとして活躍します。

ヨーロッパでの下積み時代

15歳という若さでボスニア・ヘルツェゴビナのプロリーグでキャリアをスタートさせました。2005年7月には名門レアル・マドリード・バロンセストへ移籍しますが、出場機会に恵まれず、レンタル移籍を繰り返します。2009年にクロアチアのKKツィボナと契約し、2009-10シーズンにはリーグ優勝を経験しました。

2011年6月にはトルコの強豪フェネルバフチェ・ユルケルへ移籍。同年のNBAドラフトにエントリーし、マイアミ・ヒートから31位で指名を受けます。その後、交渉権はミネソタ・ティンバーウルブズを経て、最終的にニュージャージー・ネッツ（現ブルックリン・ネッツ）へと移動しました。フェネルバフチェでは2014年にリーグ優勝を経験しています。

NBAでの挑戦

ブルックリン・ネッツ

2014年7月22日、ボグダノビッチはブルックリン・ネッツと3年総額1,000万ドルの契約を結び、NBAプレーヤーとしてのキャリアをスタートさせました。当初はNBAのプレースタイルに苦戦するも、徐々に調子を上げ、シーズン最終戦となった2015年4月15日のオーランド・マジック戦では25得点を記録し、チームの勝利に貢献。ネッツの3年連続プレーオフ出場にも貢献しました。この活躍が認められ、2014-15シーズンのNBAオールルーキーセカンドチームに選出されています。2016年3月15日のフィラデルフィア・76ers戦では、キャリアハイとなる44得点をマークしました。

ワシントン・ウィザーズ、インディアナ・ペイサーズ、ユタ・ジャズ、デトロイト・ピストンズ、ニューヨーク・ニックス

その後、2017年2月22日にワシントン・ウィザーズへ、同年7月7日にはインディアナ・ペイサーズへ移籍。ペイサーズでは、2018年のプレーオフ1回戦、対クリーブランド・キャバリアーズの3戦目でプレーオフベストとなる30得点、7本の3ポイントを記録し勝利に貢献しました。2019年7月7日にはユタ・ジャズへ、2022年9月27日にはデトロイト・ピストンズへ、そして2024年2月8日にはニューヨーク・ニックスへと、チームを転々としました。

ブルックリン・ネッツへの復帰と解雇

2024年7月6日には、古巣であるブルックリン・ネッツへ再び移籍しますが、2025年2月19日に足の手術のためシーズン全休が発表され、同日に解雇されました。

プレースタイル

ボグダノビッチは、3Pシュートに長けたシューター型のスモールフォワードです。柔らかいシュートタッチを持ち、中長距離からのショットで得点を量産します。スコアリング能力だけでなく、自身を起点としたプレイメイクもこなせる点が強みです。一方で、守備にはやや課題を残します。

代表としての活躍

クロアチア代表としても数々の国際大会に出場し、チームを牽引しました。2010年バスケットボール世界選手権、ユーロバスケット2011、ユーロバスケット2013、2014年FIBAバスケットボール・ワールドカップ、ユーロバスケット2015、2016年リオデジャネイロオリンピック、ユーロバスケット2017、ユーロバスケット2022など、主要な大会でクロアチア代表としてプレーしました。

ボヤン・ボグダノビッチは、ヨーロッパで培った技術と経験を武器に、NBAでも確固たる地位を築き上げた選手です。そのシュート力とプレイメイク能力で、これからも多くのファンを魅了し続けることでしょう。

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