ボルテスV レガシー

フィリピン発実写SFドラマ『ボルテスV レガシー』：アニメ史に残る名作が現代によみがえる

1978年、フィリピンで放送開始された日本のアニメ『超電磁マシーン ボルテスV|超電磁マシーン_ボルテスV』。その人気は社会現象となり、国民的な作品として多くのフィリピン人の記憶に刻まれました。しかし、当時の大統領の命令により放送が途中で打ち切られるという、波乱に満ちた歴史も持ち合わせています。

それから数十年後、2023年、GMAネットワークによって『超電磁マシーン ボルテスV|超電磁マシーン_ボルテスV』が実写ドラマ『ボルテスV レガシー』としてフィリピンで復活を遂げました。監督はマーク・A・レイエス。ミゲル・タンフェリックス、ラドソン・フローレス、マット・ロザノら実力派俳優陣が出演し、再び人々の心を掴みました。

ストーリー：地球を守るボルテスチームの活躍

本作は、地球侵略を企むボアザン帝国と、それを阻止しようとするボルテスチームの戦いを描いています。スティーブ・アームストロング少佐率いるボルテスチームは、巨大ロボット・ボルテスVに乗り込み、幾多の困難を乗り越えていきます。

オリジナルアニメ版を踏襲しつつも、現代的なアレンジが加えられたストーリーは、新たな視点と解釈で描かれており、当時を知る世代にも、初めて観る世代にも新鮮な驚きを与えます。全90話というボリュームで展開される壮大な物語は、視聴者を魅了し、地球防衛という普遍的なテーマを再確認させることでしょう。

キャスト：豪華俳優陣が織りなすドラマ

主人公スティーブ・アームストロングを演じるのは、ミゲル・タンフェリックス。他の主要メンバーであるマーク・ゴードン役にはラドソン・フローレス、ロバート・アームストロング役にはマット・ロザノ、リトル・ジョン・アームストロング役にはラファエル・ランディコ、ジェイミー・ロビンソン役にはイサベル・オルテガが出演。

また、ボアザン帝国のプリンス・ザルドス役にはマーティン・デル・ロサリオ、ザンドラ役にはリーゼル・ロペスなど、個性豊かなキャラクターたちが、それぞれの思惑と葛藤を鮮やかに演じ切っています。

製作：幾多の困難を乗り越え完成

『ボルテスV レガシー』の制作は、決して順風満帆ではありませんでした。2020年に発生したCOVID-19パンデミックの影響で制作が中断されるなど、多くの困難に見舞われながらも、関係者の努力と熱意によって、ついに完成に至りました。

監督であるレイエスは、東映からの公認を得て、8年の歳月をかけて開発を進めてきました。衣装デザインにもこだわりが見られ、1年をかけて何度も修正が加えられています。その結果、懐かしさと現代的なセンスが融合した、魅力的な映像が誕生しました。

受賞と評価：フィリピンのみならず、世界中から注目

『ボルテスV レガシー』は、フィリピン国内ではもちろんのこと、海外メディアからも高い評価を得ています。IGN Southeast Asiaは本作を「『パワーレンジャー』と『ボルトロン』に対するフィリピンからの答え」と評し、そのクオリティの高さを示しています。

日本での展開：劇場公開、テレビ放送でさらに注目

2024年には、日本でも劇場公開とテレビ放送が予定されています。フィリピン公開版をさらにブラッシュアップした「超電磁編集版」として劇場公開され、テレビ放送では再編集された「超電磁リスペクトTV版」が放送されます。また、YouTubeでは前日譚エピソードが公開されています。

こうして、フィリピンで新たな歴史を刻んだ『ボルテスV レガシー』。その感動と興奮は、日本でも多くの視聴者の心を掴むことでしょう。

もう一度検索