ボンバーマンビクトリー

ボンバーマンビクトリー（Bomberman Victory）

ボンバーマンビクトリーは、2006年5月にサミーによってリリースされたパチスロ機であり、人気ゲームシリーズ『ボンバーマン』とのタイアップが特徴です。この機種は、販売初期の段階で約1万台の販売実績を記録しており、多くのプレイヤーからの支持を受けていました。特に、この機種は「リプパンはずし」と呼ばれる新たなプレイスタイルを積極的に取り入れたことで、注目を集めました。

機種の特徴

ボンバーマンビクトリーのボーナスシステムは、主にビッグボーナスとレギュラーボーナスの2種類で構成されています。ビッグボーナスは約300枚、レギュラーボーナスは約48枚の純増が期待できるため、プレイヤーは効果的にメダルを増やすチャンスがあります。ボーナスが終わると、リプレイタイム（RT）がスタートし、RTは「3000G消化」、「ボーナス成立」、または「チェリー入賞」（3種類のチェリーがあります）により終了します。

この機種で最も印象的なのは「ステップナビ」と呼ばれる告知方式です。レバーを引くことで、台の左右にある告知ランプが全点灯し、リールのストップボタンを押すたびにその一部が消え、成立している役が徐々に特定されていきます。通常時は主にリプレイやベル、スイカ、チェリーの成立状況を示すのに対し、ボーナス終了後のRT中では、ボーナス時に集めた「ナビポイント」を利用して、どの種類のチェリーが成立しているかがわかる仕組みです。

ナビポイントの活用

ナビポイントが残っていると、チェリーが成立しているかどうかを見極めやすく、成立したチェリーを避けて目押しすることで、RTのパンクを防ぐ工夫ができます。但し、誤ってチェリーを入賞させてしまった場合、RTがパンクする可能性があります。幸いにも、残ったナビポイントは次回ボーナス終了後のRTに持ち越されるため、戦略的なプレイが可能です。ただし、設定変更などで再起動された場合にはナビポイントは消失します。この特徴を利用して、閉店直前に故意にナビポイントを残し、翌日の初回ボーナスでチェリーの告知内容を確認することで、変更があったかどうかを見抜くプレイヤーも少なくありません。

リプパンはずしについて

ボンバーマンビクトリーは、リプレイタイムのパンク防止において、チェリーの成立役告知を組み合わせた初の機種として、業界内で話題となりました。この機能により、ボンバーマンビクトリーは低い機械割だった5号機の中でも110%を超えるスペックを実現しましたが、複雑な打ち方が多くのプレイヤーに受け入れられなかったため、商業的な成功を完全には得られませんでした。しかし、その後の「スパイダーマン2」や「リングにかけろ1」といった後続機種は、ボンバーマンビクトリーの成長したアイディアをさらにシンプルにしてヒットを記録しました。

なお、本機の音楽はボンバーマンシリーズで著名な作曲家・竹間淳によって一部制作され、ゲームの魅力を引き立てています。ボンバーマンビクトリーは、パチスロ業界に新たな風を吹き込んだ一台として、今もなお多くのファンに愛され続けています。

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