ボーデン・バレット

ボーデン・バレット

ボーデン・バレット（Beauden Barrett）は、1991年5月27日にニュージーランドのニュープリマスで生まれた、世界的に著名なラグビーユニオン選手です。ニュージーランド代表「オールブラックス」の中心選手として、その卓越したプレーメイキング能力とランニングスキルで多くのファンを魅了しています。

主にスタンドオフ（SO）として知られていますが、センター（CTB）やフルバック（FB）としてもプレーできる多才な選手です。身長187cm、体重92kgという均整の取れた体格を持ち、スピードとステップワークを活かした突破力は世界のトップレベルです。

ニュージーランド代表としては、2023年12月現在で119キャップを獲得しています。ラグビーワールドカップには、2015年、2019年、2023年と3大会連続で選出され、世界最高峰の舞台で活躍しました。また、フル代表だけでなく、U20ニュージーランド代表や7人制ニュージーランド代表としてもプレーした経験があります。

バレット家はラグビー一家としても知られており、ボーデンは5人兄弟の次男です。彼の弟であるスコット・バレットとジョーディー・バレットもまた、ニュージーランド代表として活躍するプロラグビー選手であり、兄弟揃って代表チームに名を連ねることもあります。

彼のプロキャリアは、ニュージーランド国内のタラナキやスーパーラグビーのハリケーンズで始まりました。ハリケーンズでは長年にわたり司令塔としてチームを牽引しました。2020年にはブルーズへ移籍し、ここでは主にフルバックとしてプレーすることが多く、チームの戦術に多様性をもたらしました。スタンドオフのポジションは、オーテレ・ブラックらが担うことがありました。

日本でのプレー経験もあり、2020年にはジャパンラグビートップリーグ（現在のJAPAN RUGBY LEAGUE ONE）のサントリーサンゴリアス（現・東京サントリーサンゴリアス）に加入しました。2021年2月21日に行われたトップリーグ第1節、三菱重工相模原ダイナボアーズ戦で先発出場し、日本での公式戦デビューを果たしました。その後、同年6月にはブルーズに復帰しています。そして、2023年にはトヨタヴェルブリッツに加入し、再び日本の地でプレーしましたが、2024年5月に同チームを退団しました。

個人としても数々の栄誉に輝いています。ワールドラグビーアワードでは、2013年にIRPA年間ベストトライ賞を受賞したほか、世界のラグビー界で最も権威ある賞の一つであるワールドラグビー年間最優秀選手賞を2016年と2017年に2年連続で受賞するという快挙を成し遂げました。また、2021年にはワールドラグビー男子15人制ドリームチームに選出されています。日本でのプレーにおいてもその実力を遺憾なく発揮し、2021年のジャパンラグビートップリーグでは得点王とベストフィフティーンに選ばれました。

競技生活以外では、2021年6月に自身のラグビー人生や考え方について綴った自著『BEAUDY ボーデン・バレット 世界王者の司令塔〜頂への道のり』（ベースボール・マガジン社）を発売しています。

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