ボートレーサー養成所

ボートレーサー養成所の概要と特徴

日本モーターボート競走会が設立したボートレーサー養成所は、福岡県柳川市に位置し、競艇選手を育成するための専門機関です。設立当初は各地の競艇会で独自に行われていましたが、1966年に本栖湖を訓練場とする本栖研修所が設立され、以降その機能は2001年に現在の養成所へ移転されました。2001年からは「やまと競艇学校」としての名称で選手の養成活動が開始され、2017年には訓練費用が無償化されるなど、様々な改革が行われてきました。

養成課程とスケジュール

ボートレーサー養成所では、1年間の研修課程が設けられており、新人ボートレーサーは厳しい訓練を受けます。入所から最初の約6ヶ月は「第2小隊」、後の6ヶ月は「第1小隊」での訓練が行われます。初めの3ヶ月間は教官の指導のもとで水面に慣れることから始まり、その後モーターの操作や整備技術、さらには実際のレースに近い形での模擬競走の訓練へと進みます。

毎日6時起床のスケジュールで動かされ、午前中と午後にわたる講義や実技訓練が行われます。訓練生は掃除を含む生活全般についても厳しい管理のもとで過ごし、精神的および肉体的な基盤を養うことが求められます。一日の終わりには平日でも22時には消灯し、終日規律正しい生活が強いられます。

進級試験と国家試験

六ヶ月目には進級試験が行われ、操縦や整備、筆記試験の成績が求められます。不合格の場合は強制退所となるため、厳しい競争が展開されます。卒業を迎えると、国家試験である競艇選手資格検定を受けなければならず、ここで合格することで晴れて競艇選手として登録されます。

訓練生の生活

養成所は全寮制を採用しており、プライバシーを重視した個室から、現在は相部屋に変更されています。生活は厳格な規範が設けられ、禁酒・禁煙はもちろん、携帯電話やオーディオプレーヤーの持ち込みが禁止されているなど、ストイックな環境が整っています。外出は年に数回、また特定の休暇に限られており、日々の生活は厳しい自己管理が求められる場となっています。

學校行事とイベント

ボートレーサー養成所では、学校行事も活発に行われ、講習会や観察日を設定し、定期的に演習などが実施されます。また、共同での運動会やバーベキュー大会などのレクリエーションもあり、訓練生同士の交流を深める機会を設けています。このような活動を通じて、一人前のボートレーサーとして必要な精神力と体力を養成しているのです。

まとめ

ボートレーサー養成所は、競艇選手を目指す者にとって厳しい試練を乗り越える場所です。多くの応募者がいる中、実際に選手となれるのはごく一部。厳しい審査と訓練、成長を続ける環境の中で、多くの選手がこの地から巣立っていきます。選手となった後も、選手生活を支える基盤をこの養成所で築くことができるのです。ボートレーサーとしての夢を叶えたいという強い意思を持った者だけが、この場所でその夢を実現できるのです。

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