ボーメ度

ボーメ度 (Baumé degree) とは

ボーメ度（Baumé degree）は、液体の比重を示すための計量単位です。フランスの化学者、アントワーヌ・ボーメによって考案されました。ボーメ度には、重ボーメ度と軽ボーメ度の2種類がありますが、日本の計量法体系においては、「重ボーメ度」のみが計量単位規則別表第一で規定されています。

重ボーメ度

計量単位規則における重ボーメ度の定義は、以下の式で表されます。

`Bh = (1 - 1/その物質の比重）× 144.3`

重ボーメ度の単位記号は「Bh」です。しかし、計量法の規定外である「°Bé」の記号が使われることもあります。これらは、いずれもアントワーヌ・ボーメに由来しています。

重ボーメ度は、計量法が定める法定計量単位ではないため、取引や証明などに用いる際の規制対象にはなりません。ただし、特定計量器である「重ボーメ度浮ひょう」に表示する単位記号は、「Bh」でなければ検定に合格できません。

実用上は、浮ひょう（浮秤 「うきばかり」とも呼ばれる hydrometer）の一種であるボーメ比重計の示度として示されることがほとんどです。

重ボーメ度と軽ボーメ度

アントワーヌ・ボーメは、純水での値を0 Bh、15%食塩水での値を15 Bhとして、この間を15等分し、これを拡張したものを重ボーメ度としました。一方、軽ボーメ度とは純水での値を10 Bh、10%食塩水での値を0 Bhとして、この間を10等分し、これを拡張したものです。

重ボーメ度は主に比重が1より大きい液体（例えば、濃い糖液や酸）の測定に用いられ、軽ボーメ度は比重が1より小さい液体（例えば、アルコール類や石油類）の測定に用いられます。

ボーメ比重計

ボーメ比重計は、液体の比重を簡便に測定できる器具です。液中に浮かべることで、液体の密度に応じた目盛りを読み取ることができます。重ボーメ度と軽ボーメ度に対応した比重計があり、測定する液体の種類によって使い分けられます。

注意点

ボーメ度は温度によって変化するため、正確な測定を行うには、温度を一定に保つ必要があります。また、ボーメ度と比重の関係は、液体の種類によって異なるため、注意が必要です。

まとめ

ボーメ度は、液体の比重を簡単に測定できる便利な単位です。特に、食品業界や化学業界などで広く利用されています。重ボーメ度と軽ボーメ度の違いを理解し、適切な比重計を使用することで、より正確な測定を行うことができます。

関連項目

比重
日本酒度

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