ポイズン (ロックバンド)

ポイズン (Poison): グラムメタルを象徴するバンド

ポイズンは、1980年代に一世を風靡したアメリカのロックバンドです。グラムメタル、LAメタルと呼ばれる派手なスタイルで、音楽シーンに大きな影響を与えました。キャッチーで覚えやすいメロディと、観客を魅了するステージパフォーマンスで、世界中のファンを熱狂させました。

結成から成功まで

1983年、ペンシルベニア州ハリスバーグで、ブレット・マイケルズとリッキー・ロケットを中心に結成されました。当初はパリスというバンド名で活動していましたが、ロサンゼルス進出後にポイズンに改名。LAのクラブシーンで人気を集め、1986年にデビューアルバム『ルック・ホワット・ザ・キャット・ドラッグド・イン』をリリース。全米チャート3位を記録する大成功を収めました。

1988年には、セカンドアルバム『オープン・アップ・アンド・セイ…AHH!』を発表。「エヴリ・ローズ・ハズ・イッツ・ソーン」が全米No.1に輝き、アルバムも800万枚を売り上げました。この頃には、デイヴィッド・リー・ロスの前座を務めるなど、その人気は不動のものとなりました。

メンバーチェンジと音楽性の変化

1990年代に入ると、バンドは内紛やメンバーの脱退を経験します。ギタリストのC・C・デヴィルが麻薬問題を抱え解雇され、リッチー・コッツェンが加入。1993年には、コッツェンの影響を受けた4枚目のアルバム『ネイティヴ・タン』を発表し、ブルージーなハードロックへと音楽性を変化させました。しかし、セールスは以前ほどの勢いはなく、コッツェンも解雇。ブルース・サラセノが後任となりました。

その後、ブレット・マイケルズの交通事故による活動休止などを経て、1999年にC・C・デヴィルが復帰。2000年には、5枚目のアルバム『クラック・ア・スマイル…アンド・モア!』を発表し、往年のファンを喜ばせました。2002年にはデヴィルの復帰後初のアルバム『Hollyweird』をリリース。現在も、精力的にツアーやアルバム制作を行っています。

音楽的特徴と影響

ポイズンの音楽は、キャッチーなメロディと派手なギターリフ、そしてグラムメタル特有の華やかな雰囲気が特徴です。ラブソングやパーティーソングなど、幅広いテーマを扱い、多くの人々に共感を呼びました。また、そのファッションやステージパフォーマンスは、後のロックバンドに大きな影響を与えました。

メンバー

ブレット・マイケルズ (Bret Michaels)：リードボーカル、リズムギター、ハーモニカ
リッキー・ロケット (Rikki Rockett)：ドラム、パーカッション、バックボーカル
ボビー・ダル (Bobby Dall)：ベース、ピアノ、バックボーカル
C・C・デヴィル (C.C. DeVille)：リードギター、バックボーカル、一部リードボーカル

ディスコグラフィー (スタジオアルバム)

ルック・ホワット・ザ・キャット・ドラッグド・イン (Look What the Cat Dragged In) (1986年)
オープン・アップ・アンド・セイ…AHH! (Open Up and Say... Ahh!) (1988年)
フレッシュ・アンド・ブラッド (Flesh & Blood) (1990年)
ネイティヴ・タン (Native Tongue) (1993年)
クラック・ア・スマイル…アンド・モア! (Crack a Smile... and More!) (2000年)
Hollyweird (2002年)
* Poison'd! (2007年) カバーアルバム

ポイズンは、グラムメタルの時代を駆け抜け、数々の困難を乗り越えながらも、現在も精力的に活動を続ける伝説的なバンドです。その音楽は、世代を超えて多くのファンに愛され続けています。

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