ポピンズ (洗剤)

ポピンズは、花王が1970年代に発売していた洗濯用洗剤のブランドです。当時としては画期的な酸素系漂白剤を配合した粉末洗剤として、家庭の洗濯をより効果的に、そして手軽にすることを目指して開発されました。

商品概要

ポピンズの最大の特徴は、酸素系漂白剤を配合した初の粉末洗剤であったことです。これにより、従来の洗剤では落としきれなかったシミや黄ばみを効果的に漂白し、衣類をより白く洗い上げることが可能になりました。洗浄力と漂白効果を両立したポピンズは、発売当初から多くの家庭に支持されました。

歴史

1973年2月15日: ポピンズが発売されました。高度経済成長期を経て、消費者の生活水準が向上し、より高品質な製品へのニーズが高まる中で、ポピンズは時代のニーズに応える洗剤として登場しました。
1975年11月: 「新ポピンズ」としてリニューアルされ、小型化されました。これは、核家族化が進み、洗濯物の量が減少する傾向に対応したものでした。小型化によって、より手軽に購入しやすくなり、保管場所にも困らないというメリットがありました。
販売終了時期: 不明ですが、恐らく1980年代初期に販売を終了したと考えられています。洗剤市場の変化や、花王の他のブランド戦略の影響などが考えられます。

歴代の商品

ポピンズ: 大型洗剤として販売され、正味量は2.65kg、定価は600円から800円でした。1回の使用量は40gで、約66回分の洗濯ができました。
新ポピンズ: 小型洗剤としてリニューアルされ、正味量は1.66kg、定価は700円でした。1回の使用量は25gで、こちらも約66回分の洗濯が可能です。軽量カップが付属しており、計量の煩わしさを軽減する工夫が凝らされていました。

主要成分

ポピンズの主要な成分構成は以下の通りです。

陰イオン系界面活性剤: LAS（直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩）が主成分として使用されていたと考えられます。LASは、優れた洗浄力を持ち、様々な汚れを効果的に落とすことができます。
リン酸塩: 水の硬度成分を封鎖し、界面活性剤の洗浄効果を高める役割がありました。しかし、環境への負荷が問題視され、後にリン酸塩を含まない洗剤が主流となりました。
酸素系漂白剤: 漂白効果を発揮し、衣類の黄ばみやシミを落とします。塩素系漂白剤に比べて、色柄物にも使用できるというメリットがありました。
蛍光増白剤: 衣類をより白く見せる効果がありました。紫外線を受けて発光し、白さを強調します。

CM

ポピンズのCMは、1970年代を通じて放映され、製品の特長を効果的にアピールしました。

1975年頃: 「小型化されました」というキャッチフレーズで、新ポピンズの小型化をアピールしました。
1976年 - 1978年: 「スッキリとした白さに」というキャッチフレーズで、ポピンズの優れた漂白効果と洗浄力を訴求しました。

関連項目

花王製品一覧：花王が製造・販売している製品の一覧。

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