ポリシーン

フィーダーの記念すべきファーストアルバム『ポリシーン (Polythene)』は、1997年5月2日にリリースされました。UKロックシーンに足跡を残す彼らの、初期の音楽性を色濃く反映した作品として知られています。

1995年に自主制作EP「トゥー・カラーズ」、1996年にはミニアルバム「スイム」を発表後、数枚のシングルをUKでリリースし、着実にファンベースを拡大。本作は、満を持して発表された初のフルアルバムであり、日本での先行発売という形でリリースされました。日本盤にはボーナストラックが3曲追加収録され、話題を呼びました。

『ポリシーン』の楽曲群は、現在のフィーダーの音楽性と比較すると、グランジの影響を強く受けている点が特徴です。収録曲の中心は、ミニアルバム「スイム」からの楽曲や、デビュー以前に制作されたデモテープの音源。初期衝動に満ちた、荒削りながらもエネルギッシュなサウンドが魅力です。

アルバムには、「ポリシーン・ガール (Polythene Girl)」、「マイ・パーフェクト・デイ (My Perfect Day)」、「セメント (Cement)」、「クラッシュ (Crash)」、「レイディエーション (Radiation)」、「サフォケイト (Suffocate)」、「ディセンド (Descend)」、「ステレオ・ワールド (Stereo World)」、「タンジェリン (Tangerine)」、「ウォーターフォール (Waterfall)」、「フォーギヴ (Forgive)」、「20センチュリー・トリップ (20th Century trip)」といった楽曲が収録されています。さらに、日本盤ボーナストラックとして、「チキン・オン・ア・ボーン (Chicken On A Bone)」、「ヒア・イン・ザ・バブル (Here In The Bubble)」、「スイム (Swim)」が追加されています。

特に注目すべきは、ボーナストラックの「ヒア・イン・ザ・バブル (Here In The Bubble)」です。この曲は、アルバムのタイトルが『ポリシーン (Polythene)』に決定する以前の、仮タイトルとして使用されていたというエピソードがあります。アルバムの制作過程を垣間見ることができる、貴重な楽曲と言えるでしょう。

『ポリシーン』は、フィーダーの音楽的なルーツを探る上で欠かせない作品です。グランジサウンドを基調とした、初期フィーダーの熱量を体感してください。後の作品とは異なる、粗削りな魅力に満ち溢れた一枚です。

もう一度検索