ポルシェのエンジン一覧

ポルシェエンジン一覧：歴史を彩るパワートレインの軌跡

この記事では、ドイツの自動車メーカー、ポルシェがこれまで製造してきた多様なエンジンの歴史を紐解きます。単気筒からV型12気筒まで、空冷から水冷まで、ポルシェの技術革新と性能追求の歩みを、各エンジンの仕様や搭載車種と共に詳細に見ていきましょう。

単気筒エンジン

ポルシェのエンジンの歴史は、単気筒エンジンから始まりました。360テスト用として開発された361型エンジンは、後の成功への礎を築いた重要な一歩と言えるでしょう。

4気筒エンジン

ポルシェの代名詞とも言える空冷水平対向4気筒エンジンは、356、550、787、904、912など、数々の名車に搭載されました。そのコンパクトさ、軽さ、そして信頼性は、ポルシェのスポーツカーを象徴する要素となっています。 VW369型をはじめ、502型、506型、527型、528型、546型、547型など、様々なバリエーションが存在し、排気量や出力もモデルによって大きく異なっていました。547型は特にレーシングエンジンとして有名で、550スパイダーなどに搭載され、高い性能を発揮しました。

また、ポルシェは水冷直列4気筒エンジンも開発しています。924、944、968といったモデルに搭載されたXF型、XG型、VC型、M31型など、これらのエンジンは、信頼性と扱いやすさを重視した設計となっています。ターボチャージャーを搭載したバリエーションも存在し、より高い出力を実現していました。M44型エンジンは944シリーズに搭載され、DOHCバージョンなど、様々な改良が加えられました。

6気筒エンジン

ポルシェの6気筒エンジンは、空冷水平対向と水冷水平対向の2種類があります。空冷水平対向6気筒エンジンは、911シリーズの心臓部として、長年にわたってその性能を証明してきました。901/01型から始まり、901/20型、911/01型、911/52型、911/72型、911/75型など、数多くの改良型が開発されました。レーシングカーである906、910、917にも搭載され、数々の勝利に貢献しています。930/60型は911ターボに搭載された強力なエンジンで、その高出力は多くのファンを魅了しました。935/76型や935/82型、962/70型、962/71型、962/72型などは、耐久レースで活躍した、高度な技術が投入されたエンジンです。特に962/71型は、アメリカ市場での競争を意識して開発された、革新的なエンジンでした。

水冷水平対向6気筒エンジンは、996、997、991といった後期の911シリーズや、ボクスター、ケイマンといったモデルに搭載されています。環境性能と高性能の両立を図った設計となっています。935/83型エンジンは、962Cに搭載され、その圧倒的なパワーでレースシーンを席巻しました。

8気筒エンジン

ポルシェの8気筒エンジンには、空冷水平対向と水冷V型の2種類が存在します。空冷水平対向8気筒エンジンは、レーシングカーである804、908/3、910/8などに搭載されました。753型エンジンは、F1マシンに搭載され、その軽量さと高回転特性は、ポルシェの技術力の高さを示すものです。771型はRS61に搭載され、908型はレースで高い戦闘力を発揮しました。

水冷V型8気筒エンジンは、928、カイエン、パナメーラ、RSスパイダー、918、963など、様々なモデルに搭載されています。M28型やMR6型など、モデルや用途に合わせて設計された多様なエンジンがラインナップされています。

12気筒エンジン

ポルシェの12気筒エンジンは、空冷水平対向12気筒エンジンのみです。伝説的なレーシングカーである917に搭載された912型エンジンは、その圧倒的なパワーで多くの勝利をもたらしました。912/10型、912/52型といった改良型も存在し、更なる高性能化が追求されました。

16気筒エンジン

空冷16気筒エンジンは、212型という戦車用ディーゼルエンジンが開発されていました。

その他

この記事では、気筒数不明のエンジンや、ターボジェットエンジンについても触れられています。これらは、ポルシェの技術開発の幅広さを示す、興味深い事例です。

まとめ

この記事では、ポルシェが製造してきたエンジンの歴史を、その種類、仕様、搭載車種と共に詳細に解説しました。単気筒エンジンから始まり、空冷・水冷、水平対向・直列・V型と、時代と共に進化し多様化してきたポルシェのエンジンは、同社のスポーツカーの性能と魅力を支える重要な要素となっています。それぞれのエンジンには、ポルシェの技術革新と性能追求の歴史が刻まれています。 今後のポルシェのエンジン開発にも、大いに期待したいところです。

もう一度検索