ポーランド国立放送交響楽団

ポーランド国立放送カトヴィツェ交響楽団

ポーランド国立放送カトヴィツェ交響楽団（Narodowa Orkiestra Symfoniczna Polskiego Radia w Katowicach）は、ポーランドの南部に位置するカトヴィツェを拠点とした著名なオーケストラです。このオーケストラは、音楽界において重要な役割を果たしており、その豊かな歴史と伝統は多くの音楽愛好家に親しまれています。

歴史と沿革

このオーケストラは1935年にワルシャワで設立されました。創設者であり初代首席指揮者のグジェゴシュ・フィテルベルクは、オーケストラの基盤を築く重要な役割を果たしました。しかし、第二次世界大戦の影響で活動は一時停止せざるを得ず、1945年3月にポーランドの指揮者ヴィトルト・ロヴィツキによってカトヴィツェで再結成されました。その後、再びフィテルベルクが芸術監督として復帰し、オーケストラは新たなスタートを切ります。

次の時代にはヤン・クレンツやボフダン・ヴォディチコなどが指揮を執り、その後タデウシュ・ストルガーラやイェジー・マクシミウクなどが続きました。1983年からはアントニ・ヴィトが17年間にわたり芸術監督を務め、オーケストラの発展に寄与しました。ヴィトの後を受けたのはガブリエル・フムラであり、彼は2001年から2007年までこの役割を果たしました。2009年にはヤツェク・カスプシクが再び音楽監督に就任し、2023年からはマリン・オールソップが芸術監督兼首席指揮者を務めるみに至ります。

歴代音楽監督

このオーケストラでは、以下のような多彩な音楽監督が活動してきました。

• - グジェゴシュ・フィテルベルク（1935-1939年）
• - ヴィトルト・ロヴィツキ（1945-1947年）
• - グジェゴシュ・フィテルベルク（1947-1953年）
• - ヤン・クレンツ（1953-1968年）
• - カジミエシュ・コルト（1969-1973年）
• - タデウシュ・ストゥルガワ（1975-1976年）
• - アントニ・ヴィト（1983-2000年）
• - ガブリエル・フムラ（2001-2007年）
• - ヤツェク・カスプシク（2009-2012年）
• - アレクサンダー・リープライヒ（2012-2019年）
• - ローレンス・フォスター（2019-2023年）
• - マリン・オールソップ（2023年～）

録音と活動

ポーランド国立放送カトヴィツェ交響楽団は、音楽制作においても多くの成果を上げています。デッカ、EMI、フィリップスなどの名門レーベルから多種多様なCDがリリースされています。また、廉価盤レーベルのナクソスとのコラボレーションにより、ヴィトとのコンビで19世紀ロマン派から近現代の大規模作品を数多く録音しました。これらの録音はオーケストラの幅広いレパートリーを示すとともに、ポーランド音楽界の国際的な発信を強化する手助けともなっています。

結論

ポーランド国立放送カトヴィツェ交響楽団は、その長い歴史と多様な音楽監督のもと、ポーランド国内外で多くのリスナーに愛され続けています。オーケストラの成長は、指揮者や音楽家たちの情熱によって磨かれ、今後も多くの素晴らしい演奏を提供し続けることでしょう。

もう一度検索