ポール・コルニュ

ポール・コルニュ（Paul Cornu, 1881年6月15日 - 1944年6月6日）は、フランスの発明家であり、ヘリコプター開発の初期のパイオニアとして知られています。オルヌ県で生まれ、カルヴァドス県リジューで生涯を終えました。

コルニュは元々自転車製造業者であり、その技術と知識を活かしてヘリコプターの開発に乗り出しました。彼が製作したヘリコプターは、2つの回転翼を持つ独特の設計でした。この機体は操縦者を含めて330kgの重量があり、動力源としては当時としては先進的なアントワネット製の24馬力エンジンが使用されました。

1907年11月13日、コルニュは自作のヘリコプターで歴史的な浮上に成功しました。この飛行では、高度30cmまで上昇し、約20秒間の滞空を記録しました。これは、ヘリコプターによる有人飛行としては初期の成功例の一つと言えます。しかし、機体には操縦機構が備わっておらず、安定した飛行を維持することが困難であったため、数回の飛行実験の後、開発は中止されました。

コルニュの初飛行は、モーリス・レジェやルイ・ブレゲーといった他の航空 pioneer たちによる飛行実験から数ヶ月遅れての達成でした。しかし、彼のヘリコプター開発への貢献は、その後の航空技術の進歩に少なからず影響を与えたと考えられています。

第二次世界大戦中の1944年、ノルマンディー上陸作戦の際に、コルニュは戦火に巻き込まれ、自宅が爆撃されて亡くなりました。彼の発明家としての功績は、不運な死によって中断されましたが、その遺産は航空史に深く刻まれています。

[外部リンク]
U.S. Centennial of Flight Commission - about Paul Cornu

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