ポール・リード・スミス

ポール・リード・スミス（PRS）

ポール・リード・スミス（Paul Reed Smith）は、アメリカのギターメーカーで、エレクトリックギターやエレクトリックベースを専門に製造しています。1985年に設立されたこの企業は、現在「PRS Guitars」として知られ、多くのミュージシャンに愛用されています。

創業者ポール・リード・スミスについて

ポール・リード・スミスは1956年にメリーランド州で生まれました。メリーランド・セント・メリーズ大学でギター制作を始め、その後中退し本格的なルシアーとしての道を歩み始めます。ギター制作の早い段階で、同じくPRSの幹部となるジョン・イングラムとの出会いがあり、技術を磨いていきました。

1975年には、テッド・ニュージェントのバンドの楽屋に入り込み、デレック・セントホームズにギターを弾いてもらうという貴重な経験をしました。この機会がきっかけで、彼のギターは評判を呼び、カルロス・サンタナなど著名なミュージシャンが彼のギターを愛用するようになります。サンタナは特に関心を持ち、シグネチャーモデルを発表することになりました。

スミスは、元ギブソン社長のテッド・マッカーティーに12年間指導を受け、彼のデザインと製造技術を基にして、PRSギターが誕生しました。スミス自身も活動するミュージシャンであり、彼の経験は製品に大きく反映されています。

PRSのギターの特徴

PRSは、フェンダーやギブソンと比較すると比較的新しい会社ですが、その品質には高い評価を得ています。特に、演奏性や組み込み精度が優れており、多くのプロミュージシャンに選ばれています。

特に、Customシリーズはマホガニーバックにメイプルトップを使用し、トレモロユニットやロッキングチューナーを搭載していることが大きな特徴です。また、PRSのデザインにはアーチトップボディ、シースルーフィニッシュ、鳥を象ったポジションマークなどが施されています。

最高級モデルには、ドラゴンのインレイが施されたギターなども存在しますが、これらは高額な価格帯で提供されています。そのため、2001年以降はより手ごろな価格のSEシリーズも展開し、コストパフォーマンスを向上させています。アメリカでは、ギターやベースだけでなく、ギターアンプやシールドも製造しています。

ピックアップとカスタマイズ

PRSのピックアップには、主に自社製が使用されています。「ソープバー・ピックアップ」やピエゾピックアップもあり、それぞれの機種に応じて異なる種類が用意されています。特にハムバッキング系のピックアップが多いですが、契約アーティストのニーズに応じたモデルも展開しています。

各種オプションとしては、特にバード・インレイ（鳥のシルエットの装飾）があり、PRSの象徴的なデザイン要素となっています。これに加え、ムーン・インレイや、フィギアド・メープルを使用した10topなども選択可能です。これらの高品質なデザインは、特に専門的なミュージシャンから高い評価を受けています。

主なモデルとアーティスト

PRSは多くのモデルを展開しており、主なモデルにはCustom、McCarty、Santanaなどがあります。特にシグネチャーモデルとして名高いサンタナシリーズは、多くのファンに支持され続けています。

また、アメリカ国内外で数多くの著名なミュージシャンがPRSの楽器を使用しており、彼らの演奏によりPRSの名は広まりました。代表的なアーティストとしては、カルロス・サンタナ、ジョン・メイヤー、デイヴ・ナヴァロなどがいます。

ポール・リード・スミスは、ただギターを製造するだけでなく、音楽の文化を豊かにする存在として業界内での地位を確立しています。

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