マイクロソフト認定デスクトップサポートテクニシャン

マイクロソフト認定デスクトップサポートテクニシャン（MCDST）

マイクロソフト認定デスクトップサポートテクニシャン（MCDST）は、マイクロソフトが提供するWindowsベースのオペレーティングシステムにおける高度なトラブルシューティング技術を証明する資格であり、IT業界での専門性を高めるための重要なポイントとなります。この資格は特に、マイクロソフトの製品を使用している企業や組織において、サポート業務を行う技術者にとって価値のあるものです。

MCDSTに必要な試験

MCDST資格を取得するためには、以下の二つの試験に合格する必要があります。

1. 70-271: Supporting Users and Troubleshooting a Microsoft Windows XP Operating System
この試験では、Windows XPオペレーティングシステムを使用するユーザーをサポートし、トラブルシューティング技術に関する知識を測定します。試験内容は、システムのインストールや障害の診断、ユーザーのニーズに応じたサポートを行う能力に基づいています。

2. 70-272: Supporting Users and Troubleshooting Desktop Applications on a Microsoft Windows XP Operating System
こちらの試験では、Windows XP上でのデスクトップアプリケーションに焦点を当て、ユーザーサポートおよびアプリケーションの問題解決に対する技術力を評価します。

これらの試験を通じて、受験者は日常の問題解決や、システムに関連する幅広い知識を身につけることが期待されています。

アップグレードパス

MCDST資格を取得した後は、さらなるキャリアアップを目指すことも可能です。これに伴い、以下の試験を通じて他のマイクロソフト認定資格へアップグレードすることができるようになります。

1. 70-621: Pro: Upgrading your MCDST Certification to MCITP Enterprise Support
この試験は、MCDST資格を持つ技術者がエンタープライズサポート技術者の資格にアップグレードするためのものです。

2. 70-682: PRO: Upgrading to Windows 7 MCITP Enterprise Desktop Support Technician
Windows 7環境に特化したエンタープライズデスクトップサポート技術者資格へのアップグレードを目的とした試験です。

試験の形式

MCDST資格の試験は、他のマイクロソフト認定プロフェッショナル（MCP）試験と同様に、コンピュータを使用した形式で行われます。試験は、アール・プロメトリック社のみが提供しており、インターネット経由で受験することが可能です。この形式により、受験者は自分のペースで実施でき、集中して試験に臨むことができます。

Welcome Kitの変更

2009年6月30日以降、従来の方法で提供されていた認定者向けの「Welcome Kit」は、無償での配布が終了しました。これにより、認定証やウォレットカード等のアイテムは、マイクロソフトのMCPメンバーズサイトなどからデジタル形式でダウンロードして利用する形に変わりました。このようなデジタルサービスの導入は、コスト削減や利便性向上を目指したものといえるでしょう。

まとめ

マイクロソフト認定デスクトップサポートテクニシャンは、IT業界における重要な資格であり、特に窓口に立つ技術者にとっては大変有用なスキルセットを証明します。試験のコースやアップグレードパスによって、技術者は常に最新の技術に対応できるよう通じたレベルアップを図ることができます。さらに、デジタル形式のWelcome Kitを通じて、認定後のサポートを受け続けることも可能です。これにより、マイクロソフト関連の職において、より高い専門性と信頼性を持つ技術者としての成長が期待されます。

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