マイケル・メイス

マイケル・メイス（Michael Maze、1981年9月1日 - ）は、デンマーク・ファクセ出身の卓球選手です。2009年のヨーロッパ選手権での優勝を機に、世界ランキングでトップ10入りを果たしました。

卓越した技術とプレースタイル

メイスは、鋭いサービスに加え、前陣、中陣、後陣のどこからでもプレーできるオールラウンドなプレースタイルを持ち味としています。テニス選手を彷彿とさせるような、ダイナミックでアグレッシブなプレーが特徴です。

特に、抜群の回転量を誇るフォアハンドでのループドライブ、そして、彼の代名詞とも言える巧みなロビングは、世界屈指のレベルを誇ります。本来、守備的な技術であるロビングを、攻撃的な武器へと昇華させたその技術は、回転量、変化、高さ、深さ、安定感において、他の追随を許しません。

また、後陣での打球点を落としてチキータ気味に打球するバックハンドのフィッシュ（通称：メイスカッター）も得意としています。相手がフォアハンドで打ち抜けないほどの回転量と変化量、そして威力を持ち、相手のブロックミスを誘ってからの強烈なバックハンドスマッシュへと繋げます。

主要な戦績

メイスは数々の国際大会で輝かしい成績を収めています。

2004年：ヨーロッパトップ12 優勝
2004年：アテネオリンピック 男子ダブルス銅メダル（フィン・ツグウェルと）
2005年：世界選手権上海大会 男子シングルス3位
2005年：ヨーロッパ選手権オーフス大会 男子団体優勝
* 2009年：ヨーロッパ選手権シュトゥットガルト大会 男子シングルス優勝

世界選手権には、1997年のマンチェスター大会から2008年の広州大会まで、連続出場を果たしています。2004年のアテネオリンピックでは、男子ダブルスで銅メダルを獲得し、2005年の世界選手権上海大会では、準々決勝で郝帥との激戦を制し、ベスト4に進出しました。

プレースタイルの変化

2009年のヨーロッパ選手権では、従来のロビング主体のスタイルから一転、ドライブなどで積極的に攻撃するスタイルへと変化を遂げました。このスタイルチェンジにより、元世界ランク1位のティモ・ボルや元世界チャンピオンのヴェルナー・シュラガーを破り、見事優勝を果たしました。

引退と復帰

2016年3月15日に自身のFacebookで引退を発表しましたが、2017年に現役復帰。デンマークのクラブチーム、ロスキレでプレーし、T2リーグでは監督も務めました。2018年2月には、自身のInstagramで正式に現役復帰を発表しています。

人柄

趣味は釣りで、母語であるデンマーク語に加え、英語とドイツ語を話すことができます。一方で、性格がキレやすいという一面も持ち合わせており、試合中にイエローカードを受けることもしばしばありました。

マイケル・メイスは、その卓越した技術と情熱的なプレースタイルで、世界中の卓球ファンを魅了し続けています。

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