マカオ新城区

マカオ新城区について

マカオ新城区（澳門新城區）は、中国のマカオに位置する未だ行政区には属していない新たな都市エリアです。この区域は361.65ヘクタール（ha）の面積を持ち、埋立造成が進行中ですが、実際には約292haの土地が開発される見込みです。新城区の設立は、マカオ特別行政区政府が2006年に発表した施政報告に基づいています。

背景と計画の開始

新城区の概念は、2006年当時の運輸工務司司長、欧文龍が提案したことから始まりました。この計画では、マカオ半島の南側と東北側、タイパ島の北側において、5つの区域から構成される新たな都市開発が計画されています。初期の段階では730haの土地が対象でしたが、最終的には398haが埋立造成を要することとなり、20年後には11万人から12万人の人口が収容可能と見込まれました。

計画の変更と調整

2009年4月23日、運輸工務司司長の劉仕堯は、埋立面積を当初の500haから約400haに変更し、用地面積も398haから350haに縮小する計画を示しました。この段階で新たに造成する土地には、賭博業や低密度住宅は配置しない方針が打ち出されました。その後、2009年11月29日には、361.65haの造成予定地が中華人民共和国国務院から承認され、環境保護にも配慮するよう求められました。

埋立の進捗と成果

新城区の計画に基づいて、先行して進められた工事の一例として、2009年に完成したマカオ科学館もあります。また、2013年には、マカオLRTの路線変更に伴い、孫逸仙大馬路一帯で小規模の埋立造成が必要となり、計画に微調整が加えられましたが、埋立面積自体には変更がありませんでした。

2014年7月10日には、特区政府が未利用の埋立地A区を主に公共住宅用地として転用し、公共住宅の供給戸数を28,000戸に増加させる計画を発表しました。また、私設住宅も4,000戸供給予定です。この政策により、公共施設も充実する見込みです。

新城区の完成と影響

2017年12月には、A区の造成が完了し、これにより新城区の土地利用が具体的に進展しました。2018年の統計では、A区の面積がマカオ全体の面積に反映された結果、人口は66万7,400人にまで達し、前年比で2.2%増加しました。しかし、人口密度は5.2%減少し、１平方キロメートルあたりの人口は2万人となっています。

新城区は、マカオの都市発展の未来を担う重要な地域であり、埋立造成が完了すれば、生活環境の向上や人口増加が期待されています。今後の展開に注目が集まっています。

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