マキ (スタートレック)

マキ（Maquis）

マキは、アメリカのSFテレビドラマ『スタートレック』シリーズに存在する架空のテロ組織で、その名前の由来は第二次世界大戦のレジスタンス組織から来ています。この組織は、長年にわたる惑星連邦とカーデシア連合の紛争から派生したもので、複雑な背景を持っています。

1. 組織の背景と成立

惑星連邦とカーデシア連合の間で20年以上にわたって続いた戦争が終結した際、新たな国境線が制定されました。これに伴い、国境線の外に位置する連邦の植民地の市民は移住を余儀なくされ、カーデシアはその領土内にいる市民の排除を始めます。この状況に対して、長年連邦の植民地を開発してきた一部の市民が強く反発し、武力行使に出ることになります。そのような反カーデシアの抵抗運動が、マキの母体です。

2. 組織の拡大と目的

マキは、カーデシアとの戦争で愛する人を失った連邦市民やベイジョー人、また和平を拒否する過激派などが集まり、次第に規模が拡大していきます。その中には、自国のやり方に反感を抱くカーデシア人も参加しています。連邦の法律ではマキに与することは犯罪とされていますが、この抵抗運動は連邦の理念に通じる側面があり、優れた艦隊士官が艦隊を離れ、指導者としてマキに加わることもありました。

3. 組織の活動拠点

マキは、国境付近に存在する年中プラズマ嵐が吹き荒れる星域「バッドランド」を拠点に活動しています。彼らが運用する艦船や武装は連邦ではすでに旧式のものとされていますが、マキのメンバー以外の外部協力者も多く集まっており、艦隊やカーデシアからの追跡を逃れるために容易に姿を隠しています。彼らは連邦に対して中立の立場を取りますが、追跡されれば攻撃することも厭わない姿勢を持っています。

しかし、マキの性格上、出入りの管理が行き届いておらず、スパイや快楽殺人者が混じることが可能です。一方で、連邦内部にも多くのスパイや協力者が潜んでいます。このような状況は、カーデシアに対して大きな脅威となっていました。

4. カーデシアとの抗争

カーデシア連合は、マキの存在に手を焼き、長い間彼らを壊滅させる手立てを見つけることができませんでした。しかし、ドミニオンがアルファ宇宙域に進出しカーデシアと同盟を結ぶと、すぐにマキは掃討され、壊滅に至ります。

5. マキのメンバーの特徴

マキの構成員には農耕に従事していた者も多く、彼らはレプリケーターによって供給される食事ではなく、実際の新鮮な野菜を好む傾向があります。これは、彼らの生活や文化がどれほど深く結びついているかを示す一例といえるでしょう。

登場作品と代表的な構成員

マキは『新スタートレック』や『スタートレック:ディープ・スペース・ナイン』、『スタートレック:ヴォイジャー』などの作品に登場し、ロー・ラレン、マイケル・エディングトン、トーマス・ライカー、チャコティ、ベラナ・トレス、ロン・スーダーなど、多彩なキャラクターが関与しています。彼らはそれぞれのストーリーにおいて、抵抗運動の一環として、またはその影響を受けながら展開するドラマの中で重要な役割を果たしています。

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