マキゾエホリック

マキゾエホリック

『マキゾエホリック』は、東亮太によって書かれた日本のライトノベルです。イラストはNinoが担当し、角川スニーカー文庫から全3巻が刊行されました。この作品は、第10回スニーカー大賞で奨励賞を受賞しています。

概要

物語は、一風変わった生徒たちが集まる私立御伽学園の1年乙組を中心に展開されます。このクラスの生徒たちは、「勇者」や「ロボット乗り」、「メイド」や「電波」など、まるでライトノベルや漫画、アニメ、ゲームといった作品に登場しそうな記号的な特徴を持っています。

作者はこの作品で、キャラクターが「記号的」であるという批判を逆手に取り、クラスの生徒一人一人に明確な記号（属性）を与えました。そして、それらの記号を巧みに利用したミステリー仕立てのストーリーを展開しています。学園ラブコメや侵略的SFといった要素も取り入れられ、ユニークな世界観が構築されています。

作者は3巻の執筆中にシリーズの中断を知らされたものの、再開の可能性も示唆されたため、3巻は最終巻のような終わり方にはなっていません。しかし、2010年4月現在、続刊の予定は立っていません。

あらすじ

物語は、主人公である高浪藍子が私立御伽学園に転校してくることから始まります。彼女は特に目立った特徴のない普通の女の子ですが、なぜか周囲の騒動に巻き込まれやすい「マキゾエ」体質です。そんな彼女が、個性豊かな1年乙組の仲間たちと出会い、様々な事件に巻き込まれていく様子が描かれます。

登場人物

主要人物

高浪 藍子（たかなみ らんこ）
本作の主人公。転校生として御伽学園にやってきます。特に目立つ特徴はありませんが、周囲の騒動に巻き込まれる体質から、クラスでは【受難】の記号を与えられます。他人に対しては常に敬語を使いますが、心の中では鋭いツッコミを入れています。
灘 英斗（なだ ひでと）
1年乙組の委員長で、生徒監視委員も務めています。冷静で几帳面な性格ですが、皮肉屋な一面も持っています。常に手帳を持ち歩き、生徒たちの行動を記録しています。手帳には生徒の名前ではなく、記号で情報が記録されています。

1年乙組の生徒たち

乙組には、以下のような個性的な生徒たちが在籍しています。

伊万里 修
狩野 比呂
岸田 駆郎
キルニカ
工藤 スグル 【黒幕】
倉時 孝助 【女難】
濃紫 小太郎 【妖怪】
菅原 稲美 【スパイ】
田崎 龍平 【ロボット乗り】
東城 功 【召使い】
遠乃 キミオ 【電波】
BT-0 ネグ 【改造人間】
氷野 真砂
間宮 勇輝 【勇者】
渡辺 尚樹 【天使】
葦ヶ谷 伊織
イオン＝セラモード6世 【姫】
緒深田 麗乃 【メイド】
帷子 ミリル 【吸血鬼】
クウ 【幻】
串原 真葉
倉時 茶凪 【妹】
犀川 要 【魔法少女】
根室 アヤカ 【超能力者】
樋渡 萌華 【小人間】
鬼灯 楓 【お嬢様】
焔邑 相馬 【巫女】
瑪瑙 凛 【殺し屋】
百川 優 【記者】
弥生 雛世 【幼馴染】

その他

御伽 太郎 / 工藤 シオリ
鈴木 真里
冬麻 香織
永代 邦美

評価

第10回スニーカー大賞では、審査員からそのユニークな設定とストーリー構成が高く評価されました。

既刊一覧

1. 「転校生という名の記号」
2. 「大邪神という名の記号」
3. 「魔法少女という名の記号」

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