マキノ出版

株式会社マキノ出版の概要

株式会社マキノ出版（マキノしゅっぱん）は、1977年に東京都中央区に本社を置く日本の出版社です。初代編集長を務めた牧野武朗氏が、講談社との共同出資によって創立した株式会社マイヘルス社を母体として成り立ちました。マキノ出版は健康情報を中心に多様な出版物を展開し、特に『壮快』『安心』『ゆほびか』といった健康雑誌で知られています。

会社の歴史

1974年、株式会社マイヘルス社が設立されたのを皮切りに、マキノ出版は数々の月刊誌を発刊していきました。『壮快』を皮切りに1983年には『安心』、1995年には『ゆほびか』を創刊しました。1995年には本社ビルを文京区湯島に建設し、2000年代に入っても本社は何度か移転を重ねました。

しかし、長年にわたる労使関係の悪化や、経済動向に影響された売上の減少が続き、2020年以降は状況が厳しさを増しました。新型コロナウイルスの影響も加え、特に2022年度は約14億5000万円という低い売上に直面し、5期連続の赤字となりました。

民事再生法の適用

2023年に入ると、経営の立て直しを図るためマキノ出版は東京地方裁判所に民事再生法の適用を申請しました。この決定は、経営の継続を目指す厳しい判断でした。申請と同時に監督命令を受けた後、スポンサー探しに奔走しましたが、労働組合の解散を要求されるなど、難航しました。

最終的に2023年5月10日には、ブティック社との間で資産譲渡契約を結び、健康雑誌3誌や書籍の版権が譲渡されることになりました。しかし、他の事業に関しては譲渡先が見つからず、5月18日には全従業員が解雇され、5月29日には民事再生手続の廃止が決定しました。そして、6月23日には破産手続開始決定を受けることとなりました。

関連会社の破産

マキノ出版と関連が深い株式会社マイヘルス社や株式会社特選街出版も、同年7月5日には破産手続開始決定を受けました。これにより、マキノ出版が過去に発行した書籍や雑誌の販売や返品はブティック社では行われず、在庫は破産管財人によって処分される運命にあります。

現在の状況

今後のマキノ出版やその関連会社の動向は不透明であり、かつての名声を取り戻すことができるかどうか、注視されるところです。また、出版業界全体が抱える課題も影響を及ぼしており、同社の経験は今後の出版運営における重要な教訓となるでしょう。

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