マクマホン式トーナメント

マクマホン式トーナメントとは

マクマホン式トーナメントは、スイス式トーナメントを基盤としつつ、より洗練されたシステムを持つ競技形式です。主に囲碁やチェスの大会で採用され、参加者の実力に応じて初期得点を設定することで、より公平でスリリングな対戦を実現します。

マクマホン式の仕組み

スイス式トーナメントと同様に、全参加者が同じ試合数をこなします。しかし、マクマホン式では、参加者のレーティング（実力指数）に応じて、トーナメント開始前に初期得点が与えられます。レーティング上位者には有利なスタートが与えられる一方、最初から実力のある相手との対戦が組まれる可能性が高まります。

初期得点には上限が設けられており、優勝の可能性があると考えられる一定以上のレーティングを持つ参加者は、同じ上限の得点からスタートします。これにより、実力差が極端に大きい参加者同士の不公平感を軽減します。

各対戦では、得点が近い参加者同士がマッチングされます。勝利すると1点、引き分けの場合は0.5点が加算され、最終戦終了時点で最も多くの得点を獲得した参加者が優勝者となります。同点の場合に備え、様々なタイブレークシステムも用意されています。

マクマホン式のメリット

マクマホン式トーナメントは、スイス式トーナメントと比較して、以下のような利点があります。

試合数の削減: より少ない試合数で優勝者を決定できます。
不公平な対戦の回避: 序盤での実力差が大きい対戦を避け、実力が拮抗した参加者同士の対戦を増やします。

特に、序盤で実力差のある対戦が少なくなるため、トーナメント全体の質が向上します。また、上位グループはより多くの試合をこなすことができるため、囲碁やチェスの手本となるような高度な対戦が増える可能性もあります。

マクマホン式の歴史

マクマホン式トーナメントは、ベル研究所のリー・マクマホン氏にちなんで名付けられました。ニューヨークの囲碁クラブで最初に採用され、その後イギリスの囲碁トーナメントで広まりました。現在では、世界中の囲碁トーナメントで最も一般的な形式の一つとなっています。

マクマホン式の具体的な運用方法（同じクラブの参加者同士を優先的にマッチングさせるか、スイス式トーナメントのような加速ペアリングを採用するか、ハンディキャップをどのように与えるかなど）については、大会ごとに規定が異なります。

まとめ

マクマホン式トーナメントは、参加者の実力差を考慮しつつ、公平で効率的な対戦を実現する優れたシステムです。囲碁やチェスなどの競技において、その利点が最大限に活かされています。

外部リンク

Sensei's Library article about McMahon Pairing（英語）
A pairing program for Go tournaments（英語）

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