マスターズ陸上

マスターズ陸上：生涯スポーツとしての陸上競技

マスターズ陸上は、年齢を重ねたアスリートたちが陸上競技を楽しむことができる、生涯スポーツとしての側面を持つ競技会です。一般的に「ベテラン陸上競技」とも呼ばれ、5歳刻みで細かく区分された年齢別クラスが特徴となっています。

歴史

マスターズ陸上の起源は、1930年代のヨーロッパやオーストラリアに遡るとされています。その後、1975年にカナダのトロントで第1回世界選手権が開催され、国際的な広がりを見せ始めました。1977年には、世界ベテラン陸上競技協会（現在の世界マスターズ陸上競技協会）が設立され、組織的な運営体制が整えられました。

日本においては、1978年に和歌山県で初めてマスターズ陸上が開催され、1980年（昭和55年）には日本マスターズ陸上競技連合が設立されました。初代会長には、日本人初のオリンピック金メダリストである織田幹雄が就任し、同年には第1回全日本マスターズ陸上競技選手権大会が開催され、国内での普及が本格的に始まりました。

世界記録

マスターズ陸上では、35歳以上を対象に、5歳刻みで世界記録が公認されています。これにより、年齢に応じた目標設定が可能となり、競技者たちは常に新たな記録に挑戦し続けることができます。

競技種目

マスターズ陸上では、通常の陸上競技種目に加えて、年齢に応じて以下のような種目が実施されます。

男子

80mハードル（70歳以上）
100mハードル（50歳から69歳）
200mハードル（80歳から89歳）
300mハードル（60歳から79歳）
2000mSC（60歳から79歳）
3000m競歩
立五段跳
重量投

女子

80mハードル（40歳から79歳）
200mハードル（70歳から79歳）
300mハードル（50歳から69歳）
2000mSC（79歳以下）
3000m競歩
立五段跳
重量投

これらの種目は、年齢を考慮して距離やハードルの高さなどが調整されており、安全に競技を楽しめるように配慮されています。

マスターズ陸上は、競技者だけでなく、観戦者にとっても感動と興奮を与えてくれるスポーツです。年齢を重ねても、自己ベストを目指し、仲間と交流しながら競技を楽しむことができるマスターズ陸上は、まさに生涯スポーツの理想形と言えるでしょう。

関連情報

世界マスターズ陸上競技協会
* （公社）日本マスターズ陸上競技連合

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