マストドン (ミニブログ)

マストドンとは

マストドンは、オープンソースのミニブログサービスであり、フリーソフトウェアの一つとして提供されています。開発者のオイゲン・ロホコ（Eugen Rochko）によってデザインされたこのプラットフォームは、脱中央集権型の仕組みを特色としており、ユーザーは自分が所属するサーバーを選び、さらには自由に運営も行うことができます。マストドンのサーバー同士は異なるインスタンスでも容易にコミュニケーションが行える仕組みを持っており、全体のネットワークが形成されています。

サービスの概要

マストドンは短文投稿型のSNSとして機能し、WebUIはTwitterのTweetDeckに似たレイアウトを持っています。基本的な投稿機能は「トゥート」と呼ばれ、500文字までの制限があります。ユーザーは他のユーザーをフォローすることで、その投稿を「ホームタイムライン」として一覧表示される仕組みです。プライバシーに関連する設定も非常に細かく調整でき、安心して利用できる環境が整っています。

分散型の通信とインスタンス

マストドンのサーバーは、利用者同士の接続点（ノード）として機能し、ActivityPubプロトコルを利用してサーバー間の通信を行います。これは電子メールの仕組みに似たものです。ユーザーは異なるサーバーにいる他の利用者とでも連絡を取ることができ、アカウントの移行もスムーズに行えます。

ユーザーとサーバーの関係

中央集権型のサービスでは一つの管理者が運営していますが、マストドンでは各サーバーの管理者が独自のルールやポリシーを設定しています。ユーザー自身が信頼できるサーバーを見つけてアカウントを作成すれば、自分が接続するコミュニティの方向性に応じたSNS環境を構築できるのが大きな魅力です。利用者は500以上のサーバーから選べるため、自身の好みに合ったコミュニティに参加しやすくなっています。

投稿とプライバシー設定

マストドンの特徴の一つは、投稿時にプライバシーレベルを選択できる点です。公開、未収載、フォロワー限定、ダイレクトの中から、一つを選ぶことができ、投稿の内容に応じて適切に設定することが可能です。また、コンテンツ警告やNSFW（Not Safe For Work）表記の機能を利用することで、閲覧者への配慮をした投稿が行えます。

承認制アカウント

マストドンには、フォローを承認制とする機能もあり、特定のユーザーからのフォロリクエストを承認することでフォローが成立します。このように利用者が自由にアカウントの管理を行えることが、マストドンの大きな特徴です。

使用技術

マストドンの開発にはRubyやJavaScriptなど数種類の言語が使われており、サーバー間の通信にはActivityPubが利用されています。これにより、マストドンは他の同様のサービスとも連携が可能であり、独立した運営が実現されています。

成長の歴史

2016年に公開されて以来、マストドンは急激にユーザー数が増加しており、特に2017年のを機に日本での人気も高まりました。多くのインスタンスが立ち上がっており、情報の発信と共有が活発に行われています。また、2022年にはTwitterの変化に伴い、さらに多くのユーザーがマストドンへと移行しました。

まとめ

マストドンは、自由度が高く、ユーザー中心のSNSとして多くの人々に支持されています。中央集権型と異なり、サーバーの選択権やコミュニティの形成がユーザーに委ねられることで、独自の文化や価値観を持ったインスタンスが生まれています。このようにマストドンは、現代のSNSにおける新たな選択肢として注目を集め続けています。

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