マタンサス州

マタンサス州：キューバの産業と自然の調和

マタンサス州は、カリブ海の島国キューバを構成する14州のひとつです。州都はマタンサス市。バラデーロなどの有名なリゾート地に加え、活気ある産業都市カルデナス、コロン、ホベジャーノスなどもこの州に含まれます。

産業の中心地

マタンサス州は、キューバの中でも特に工業化が進んだ地域として知られています。21カ所の砂糖工場が稼働し、砂糖産業の中心地としての歴史と伝統を今に伝えています。さらに、石油採掘施設、製油所、そしてスーパータンカーの造船所なども存在し、多様な産業が盛んに行われています。この多角的な産業構造が、マタンサス州の経済を支えています。

多様な地理的特徴

キューバで2番目に広い面積を誇るマタンサス州は、平坦な地形が特徴で、最高地点でも標高は380メートルに過ぎません。

北西部の海岸線は岩が多く、ところどころにビーチが点在する変化に富んだ海岸線です。一方、北東部の海岸線は低木林やマングローブが生い茂り、豊かな自然が広がっています。海岸沖には、サバーナ＝カマグエイ群島に属する大小様々な島々が浮かび、独特の景観を作り出しています。また、キューバ最北端のイカコス半島もマタンサス州に含まれます。

南海岸は、キューバの中でも特に独特な風景を見せています。広大なサパータ沼が広がるサパータ半島は、その自然の豊かさで知られています。このサパータ半島の東側にある海域は、ピッグス湾事件の舞台として知られるコチーノス湾です。歴史的にも重要な場所であるとともに、独特の自然環境が今も残されています。

行政区画

マタンサス州は、複数の自治体によって構成されています。1976年の行政区画再編時には14の自治体がありましたが、2010年8月にはバラデーロがカルデナスに編入されたため、現在は13の自治体が存在しています。

人口

2004年の国勢調査によると、マタンサス州の人口は約67万5980人でした。州の面積は1万1802.72平方キロメートルで、人口密度は1平方キロメートルあたり約57.3人です。

まとめ

マタンサス州は、砂糖産業を中心とした活気ある経済活動と、サパータ沼やバラデーロなどの豊かな自然が共存する、魅力あふれる州です。歴史と自然、そして産業が一体となった、キューバを代表する地域と言えるでしょう。観光地としての魅力に加え、産業の中心地としての役割も担い、キューバ経済において重要な位置を占めています。今後も、その発展が期待される地域です。

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