マチェーテ (映画)

マチェーテ

『マチェーテ』は、2010年に公開されたアメリカの犯罪アクションスリラー映画です。ロバート・ロドリゲスとイーサン・マニキスの監督によるこの作品は、2007年の映画『グラインドハウス』での偽予告編を基に、本編として製作されました。主演に抜擢されたのは、主に脇役を演じていたダニー・トレホであり、彼にとって初めての主演作品となります。共演者には、ジェフ・フェイヒー、ジェシカ・アルバ、リンジー・ローハン、ドン・ジョンソン、チーチ・マリン、ミシェル・ロドリゲス、スティーヴン・セガール、ロバート・デ・ニーロといった実力派俳優たちが顔を揃えています。

ストーリー

物語はメキシコの連邦捜査官であり、凄腕の暗殺者であるマチェーテが主人公です。彼は麻薬王トーレスに妻と娘を奪われたことで、復讐を誓います。3年後、マチェーテはメキシコからアメリカへ移民として渡り、テキサスで日雇いの労働者として生活しています。そこへ、移民を嫌うマクラフリン議員の暗殺依頼が舞い込みます。しかし、依頼したブースに裏切られることで、怒りと復讐心が燃え上がります。

登場人物

• - マチェーテ（ダニー・トレホ）: 元連邦捜査官で、復讐を誓う日雇い労働者。
• - サルタナ・リヴェラ（ジェシカ・アルバ）: マチェーテを捜査するI.C.E.捜査官。
• - マクラフリン上院議員（ロバート・デ・ニーロ）: 移民を弾圧する政治家。
• - ルース（ミシェル・ロドリゲス）: 政治活動家でありマチェーテの友人。
• - トーレス（スティーヴン・セガール）: 主要な悪役である麻薬王。
• - エイプリル・ブース（リンジー・ローハン）: ブースの娘で、物語の重要な役割を持つ。

制作の背景

この映画のアイデアは、ロドリゲスが『デスペラード』を製作していた頃から構想されていました。2007年3月、ロドリゲスはSXSWで本作の制作を発表し、当初はDVD特典としてのリリースが計画されていましたが、最終的には映画として公開されることとなりました。2009年7月からの撮影には、テキサス州を中心に多くのロケ地が使用されました。

本作は、アメリカの不法移民問題に触れながら、政治的メッセージも強く含んでいます。主演のジェシカ・アルバは、この映画が発信するメッセージについて誇りに思っているとのことです。

公開と反響

2010年7月28日に本作は公開され、同年9月1日にはヴェネツィア国際映画祭での上映も行われました。公開初日の興行成績は約380万ドルで、初週末には1141万6000ドルを突破しました。映画は多くの批評家から好評を得ており、Rotten Tomatoesでは74%の評価を受けています。正義と復讐、そして移民問題がテーマのこの映画は、多層的なメッセージを持ち合わせており、観客にとって深い考察のきっかけとなることでしょう。

もう一度検索