マトゥリン

マトゥリン：ベネズエラの石油都市

マトゥリン（Maturín）は、ベネズエラ北東部のモナガス州の州都であり、同国で6番目に大きな都市です。石油産業の中心地として知られ、その歴史は先住民とスペインの植民地化の時代に遡ります。

歴史

マトゥリンの起源は、1718年にスペイン人船長アリオハがグアラピチェ川周辺の先住民を虐殺した事件に遡ります。この時、先住民の指導者であったマトゥリンの名が地名として残されました。

1722年には、パブロ・オヘル神父とフアン・デ・ラ・トルネラ・イ・ソタ知事によってサン・フアン・デ・ラ・トルネラ・デ・マトゥリンが建設されました。その後、1760年にフランシスコ会のルカス・デ・サラゴサがサン・フダス・タデオ・デ・マトゥリンと改名し、周辺のチャイマ人やワラオ人にカトリックを布教しました。

ベネズエラ独立戦争中、マトゥリンは重要な戦略拠点となり、1813年から1814年にかけて5回の戦いが繰り広げられました。マニュエル・ピアー率いる独立軍は、アルト・デ・ロス・ゴドスの戦いなどでスペイン軍を破りましたが、5回目の戦いで敗北し、マトゥリンは破壊されました。1816年、生き残った人々によって再建されました。

19世紀は内戦や疫病の影響で成長が鈍化しましたが、20世紀に入ると近郊での石油発見と蚊の撲滅作戦の成功により、人口が急増しました。1909年にはモナガス州の州都となり、1958年にはマトゥリン大司教区が設置されました。

地理

マトゥリンは標高67mに位置し、首都カラカスから約520km離れています。グアラピチェ川に面しており、カリブ海やオリノコ川へのアクセスが可能です。

気候

マトゥリンは熱帯性気候に属し、年間を通じて高温多湿です。

経済

マトゥリンはベネズエラ東部の最重要都市の一つであり、石油産業が経済を牽引してきました。しかし、近年の経済危機の影響を強く受けています。

交通

マトゥリンには、ホセ・タデオ・モナガス国際空港があり、国内外の主要都市と結ばれています。

教育

マトゥリンには、サンチャゴ・マリニョ技術大学、シモン・ロドリゲス国立実験大学、東部大学、ベネズエラ・ボリバル大学などの高等教育機関があります。

スポーツ

マトゥリンには、マトゥリン記念競技場などのスポーツ施設があり、モナガス・スポーツ・クラブが本拠地を置いています。

マトゥリンは、石油産業と共に発展してきた都市ですが、歴史的な背景や豊かな自然も有しています。近年の経済状況は厳しいものの、ベネズエラ東部における重要な都市としての役割を果たしています。

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